神戸→東京 原付500キロの旅

岩 大志

第1話 はじめに

私は北海道テレビの「水曜どうでしょう」の大ファンです。


原付を買う時も、買ったのはもちろん


「スーパーカブAA01」


大泉洋と「ミスター」こと鈴井貴之さんが乗っていた物と全く一緒。


理由はそれだけではない。


まず、燃費が良い。それに頑丈。流通量が多いので壊れても大概のバイク屋で修理が可能。


難点を挙げれば、収納力が少ない所と、ギアチェンがめんどくさい、といったところでありましょうか。


収納力に関してはインナーラックと、後部リアキャリアに折り畳みコンテナを取り付けて解決。


ギアチェンは乗って行く内に慣れる。


買った当初は、夜走ると周りに


「新聞屋さんもう来たの?」


と、思われる、あの独特なカブの音が恥ずかしかったが、今はカブ乗りとして、この音が最高に心地良い。


昨年の夏に走行距離8000キロのこの愛車と出会い、120000円で購入した。


風を切る爽快感とカブならでははの心地良い振動の虜になっていた。


神戸は坂が多い。

そこで活躍するのが先述したギアである。

一速であればどんな坂でも登れる。

まぁ、50ccなので、そこまで早くは無いが。


ともあれカブは最強と自負している。


そして今年の4月東京で用事ができた。


いつもは新幹線か、夜行バスで向かう所だが、何を思ったか今回はこの相棒と共に東京まで行ってみたい衝動に駆られ、荷造りを始めた。


若い(そんなに若くないが)うちにしか出来ない事だし、挑戦してみようと思い立ったのである。


体力面を考慮して、キリの良い場所で一泊して、2日かけて東京へ向かう計画を立てた。


色んな媒体でルートや危険箇所を調べながらまるで遠足前の子供の様な高揚感と共に出発前夜は眠りについた。


続く

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神戸→東京 原付500キロの旅 岩 大志 @taishi0932

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