直人

華月と慎司、鈴音はk駅からN高までの長い道のりを歩いていた。最近は華月も朝からちゃんと登校する事が増えていた。

「なぁ、慎司。最近大きな動き、力を感じる事はないか?」華月は聞く。

「至って平和だね。細々と報告は来るけど、大きな力を感じる事はないね。西の地も玉藻前様のお陰で、平和そのものみたいだね。」慎司は言う。

「玉藻前様とか懐かしいね。」鈴音は言うと2人も頷く。

「そうか。それならばいい。だが荒れた西の地をよく1年で纏め上げられたものだ。」華月は言う。

「元々は右京のやり方について行けなかった、妖しが結託して、ギルドを形成していたらしいよ。そんな中、右京は倒され、そのギルドと話し合いの末に、協力体制を構築したみたいだね。」慎司は言う。

「流石だな。ギルドか...。」華月は言う。

「まぁ、だから華月が朝ちゃんとこうして登校出来るんじゃない?平和って事だね。」慎司は笑う。

「そうだな。」華月も微笑む。

「物足りない?」慎司は聞く。

「いや、そんな事はない。そうだ、慎司、服のサイズはLLで良かったか?」華月は昨日の加奈とのやり取りを思い出して言った。

「うん。あー、加奈ちゃんのクラスの?」慎司は華月が説明するまでもなく、察してくれる。

「あぁ。明日楽しみにしているみたいだ。」華月は言う。

「俺らにとっても、加奈ちゃん達にとっても、皆でやれる最初で最後の文化祭だからね。」慎司は言う。

「あぁ。」華月が答えると、後ろから自転車のベルが鳴り響く。沙希とマリアが合流する。

「かづちゃん、しんちゃん、鈴音おはよ♪」沙希は爽やかに言う。マリアも皆にグッドモーニングと挨拶する。

「おはよ♪」鈴音は笑顔で答える。華月も慎司もおはようと答える。

「加奈ちゃんは?あ、部活の朝練か。」沙希は言う。

「あぁ。試合が近いからな。張り切っている。」華月は微笑む。

「そう言えばさ、2年生の2人、まだ見つかってないみたいね。」沙希は言う。

「俺もそれは気になってはいるんだが、妖しに動きは無い様だ。」華月は言う。

「うん、今のところ大きな力は感じない。」慎司も言う。

「でも、何処に行ったのかしらね?」鈴音は聞く。

「ワカリマセーン。」マリアは答える。

「ねぇ、例えば結界とか張られた場合、力を感知するのは難しいの?」沙希は聞く。

「発動する時に力は感じると思うけど、元々結界の張られている場所の中で妖力が使われた場合は感じ取れないね。」慎司は言う。

「その通りだ。もしくはそいつ自身が結界を纏っている場合も同様に感じ取れないだろう。」華月は言う。

「結界を纏う?」鈴音は聞く。

「上級の妖しともなれば、その身に纏う事は可能だよ。」慎司は言う。

(結界を纏うか...。俺も慎司も最近会得したばかりだがな。もしやあのお方も?)華月は考える。

「つまり、相手に妖力を測らせなく出来るって事?」鈴音は聞く。

「そうだ。他の妖しに感知されない上に、その力は肉体に宿ったままだ。近年でよく使われている方法だな。」華月は言う。

「昔も今も妖力、神話力がその強さを現すものとして、扱われているけど、それを表に出さない事で、悪さを続けているヤツも大勢いるのさ。」慎司は言う。

「妖しの世界も大変ね...。」沙希は言う。

「かづきはモンスターの世界のpolicemen?しんじはビッグボス?」マリアは聞く。

「ハハハっ!統治者って意味ではそうかな。華月は警察ってよりは裁判官だね。」慎司は笑う。

「そう...だな。」華月も笑う。5人はN高に到着する。沙希とマリアは自転車置き場に自転車を置きに行く為、一旦皆別れた。華月達はそのまま昇降口に行き、上履きに履き替え教室に向かった。


朝練を終えた加奈は教室に入る。直人は机に突っ伏していた。

「おはよ♪百地くん。」加奈は直人の肩を軽く叩く。直人は状態を起こした。

「あぁ。」直人は加奈を見る。

「何かいつも眠そうね。」加奈は言う。

「夜更かししてるからな。」直人は言う。

「何で?ゲームとか?」加奈は聞く。

「...まぁ、そんなところだ。」直人は答える。友里が教室に入って来た。

「おはよ♪」加奈は笑顔で声を掛ける。

「おはよう。早いね。今日も朝練?」友里は加奈に聞く。

「うん。招待試合が近いし、新人戦も近いから。」加奈は答える。

「そっか。男子はそこまで、熱入ってないな。」友里は苦笑いする。

「部活か?何部なんだ?」直人は加奈に聞く。

「私も友里くんもバスケ部♪」加奈は笑顔で答える。

「そう言えば百地くんはどこかに所属しないの?」友里は聞く。

「ゴメンだな。バイトしてた方がいい。」直人は言う。

「何のバイトしてるの?」加奈は聞く。

「それは内緒だ。」直人は言うと机に突っ伏した。

「ねぇ百地くん。応援に来てね♪」加奈は言うと、直人は突っ伏したまま、

「気が向いたらな。」と言った。

始業のベルが鳴り響く。明日が文化祭となっていた為、朝から授業はなかった。各教室文化祭の準備となる。加奈達のクラスは買い出し班、衣装班、装飾班、接客班に別れ、各々準備に取り掛かる。衣装班の加奈達は準備を既に終えていた為、散り散りに別の班の手伝いに向かう。そんな中、直人が机に突っ伏している姿を見た加奈は、(あれ?そう言えば百地くんの所属班決めてないんじゃないかな?)と思って直人に声を掛ける。

「ねぇ、ももっち。」加奈は勝手に愛称を付けた。直人は上体を起こすと加奈を不機嫌そうに見る。

「あれ?気に入らなかった?会心のあだ名だと思ってたのに...。」加奈は残念そうに言う。

「そのままじゃねーか。」直人は突っ込む。

「ゴメンゴメン。じゃあさ、何て呼べば言い?」加奈は手を合わせながら聞く。

「直人でいいよ...。」直人はぶっきらぼうに言う。

「わかった。直人ね。」加奈は確認する様に頷きながら言った。

「ねぇ直人、所属班決めてなかったよね。ゴメンね。」加奈は手を合わせる。

「別にお前のせいじゃないだろう。転校して来たのは俺だ。」直人は言う。

「それでもさ、誰もその事に気付けなくてゴメン。皆、初めての文化祭だし、準備の事で頭いっぱいでさ。」加奈は言う。

「いや、いいさ。だが、そんな俺にお前は気付いて声を掛けてくれたんだろう?」直人は笑う。

「そうよ!ありがたく思いなさい。」加奈はふざけて言う。

「ハハっ!ありがとうな。」直人は笑う。

「でさ、直人。私の衣装班は準備が終わっててさ、今から買い出し班の手伝いで買い物に行くんだけど、一緒に来てよ。」加奈は笑顔で言う。

「何だ?荷物持ちか?」直人は満更でもなさそうに聞く。

「そうよ。光栄に思いなさい。」加奈はふざけて言うと笑った。

「お前にはかなわねぇ。行くよ。」直人は言うと笑った。

「ホント⁈ありがとう直人!」加奈は満面の笑みを浮かべて、直人に抱きついた。そんな様子を友里は教室の端から見ていた。


華月達のクラスでも文化祭の準備は始まっていた。買い出し係の華月はその役目を終え、屋上で絶賛昼寝中であった。進学組も多い為、準備が終わったら、自由時間となっていた。

「あ、いたいた。」沙希達4人も屋上に来た。

「ねぇ?鬼のクオリティ見た?ヒドすぎ。」沙希は笑う。

「かづきに見本見せてほしいでーす。」マリアも言う。

「ダメよ。かづちゃんに見本なんかお願いしたら、皆鬼のファンになっちゃって、桃太郎成り立たないもの。」沙希は大笑いする。

「たしかに。」鈴音も笑う。

「かづきカッコいいでーす。」マリアも笑う。そんな中、沙希のスマホが鳴り響く。クラスメイトの1人からだ。

「もしもし?」沙希は電話に出る。

「あ、沙希⁈今ドコ?」友達は言う。

「あ、あ〜校舎内をウロウロと。」沙希は屋上と言えずに言葉を濁す。

「マリアも一緒?」友達は言う。

「あ、うん。」沙希はマリアを見る。

「ゆっこが風邪拗らしちゃったみたいで、明日の桃太郎がいないの。マリアにお願い出来ないかな?」ゆっことは、友達の1人である。

「まぁ、聞いてみるけど...。」沙希はマリアを見たまま答える。マリアはキョトンとしている。

「とにかく教室に帰って来て!打ち合わせしましょう。」友達はスマホを切る。

「マリア、桃太郎やる?」沙希はマリアに聞く。ゆっこが風邪で倒れた経緯を沙希は英語で話す。

「YES!やりまーす!」マリアは満面の笑みで言う。

「何か、ゆっこが風邪で倒れてマリアに桃太郎やらないかって、電話だったのよ。」沙希は皆に言う。

「で、やるのね。」鈴音は言う。

「あれま。明日だからね。一旦教室帰るか。」慎司は言うと4人は立ち上がる。

「かづちゃんは...、いいわ寝かせておきましょ。」沙希は言うと、4人は教室に戻った。


加奈と直人は近くのショッピングモールに買い出しに来ていた。

「結構、あったね...。」加奈は両手にレジ袋をぶら下げ重そうに持つ。直人の両手には既にレジ袋があったが、直人は加奈の片手からヒョイとレジ袋を取る。

「あ、ありがと。」加奈は照れた様に言う。

「優しいね、直人♪」加奈は笑顔で言う。直人は答えずに耳を赤くした。帰り道、

(なんか、直人ってお兄ちゃんに雰囲気が似てる。)加奈はそんな事を思いながら直人の横顔を見ていた。

「何だ?」そんな加奈の視線に気づいた直人は声を掛ける。

「あ、直人って、ウチのお兄ちゃんにどことなく似てるなぁって思って。」加奈は言う。

「そうか...。兄弟がいるのか。」直人は少し寂しそうな表情になる。

「直人は?」加奈は聞く。

「...妹がいた。事故で亡くなったがな...。」直人は遠い目をして言う。

「あ...。ゴメン...。」加奈は反射的に謝る。

「お前のせいじゃない。謝るなよ。」直人は微笑みながら言う。

「あ、うん...。でも...。」加奈は言い淀む。

「優しいんだな。如月は。」直人は笑う。加奈はそんな直人の顔を見て、全身の血流が顔に上がるのがわかった。

「わ、わたしも加奈でいいよ。」加奈は直人に言う。

「加奈...。ありがとうな。」直人は言う。2人は学校に着くと教室に向かった。


昼休み。直人と加奈はあれからずっと行動を共にしていた。

「学食はまだ食った事ないが...。」直人は加奈に連れられて学食に来ていた。

「Aランチなら間違いないと思う。」加奈は言うと券売機で食券を買う。直人もそれに習って食券を買う。

「こっち。」加奈は直人の手を引きカウンターに2人分の食券を出す。Aランチを2人分受け取ると、直人に1つ渡す。

「ありがとう。」直人は言う。

「あそこの端の席に行きましょ。」加奈は直人に促す。向かい合わせで座った。

「食べましょ♪いただきます。」加奈は言う。

「いただきます。」直人も手を合わせて一口運んだ。

「うまいな。」直人は笑う。

「でしょ?学食はAランチって沙希ちゃんに教わったんだ。」加奈は得意気に言う。

「沙希ちゃん?」直人は聞く。

「お兄ちゃんの友達で、BBQの1人よ。」加奈は言う。

「BBQ?」直人はまたも聞く。加奈はBBQの由来を直人に説明した。

「ふ〜ん。」直人は興味あるのか、ないのかわからない返事をした。食堂の入り口に華月達が姿を現した。

「噂をすれば来たよ。」加奈は直人に言う。直人は入り口を見る。華月達5人は席を探していた。加奈は手を挙げる。すぐに華月は気づいた。5人は各々食事を持って、加奈と直人の席の所に来る。

「あれ?友里くんじゃないの?」沙希は加奈に聞く。

「加奈、なかなかやりまーす。」マリアは意味深な笑みを浮かべる。

「あはは...。」加奈は直人がいる為、苦笑いした。

「友里?加奈、八神の事か?」直人は加奈に聞く。

「う、うん。」加奈は頷く。

「付き合ってんのよねー?なのに違う男とご飯だなんて!」沙希は加奈をからかう様に言う。

「ち、違うの!直人と文化祭の買い出しに行って...そ、その流れで。」加奈は言う。

「あまり加奈を虐めてくれるな。」華月は沙希に言う。沙希はふてくされるマネをする。

「お兄ちゃん。」加奈は華月を見る。直人も華月を見る。

「あ...。加奈のお兄さん?すいませんでした!」直人は華月達にぶつかりに行って、躱された事を思い出した。華月達は突然の謝罪に驚いた。

「先輩達、何者なんすか?ただ者じゃないでしょ?」直人は華月と慎司に聞く。

「まぁまぁ、冷めない内に食べちゃおうよ。話はそれからさ。」慎司は直人に言う。慎司と華月は例の如くカツカレーを食べ始めた。

「飽きもせずに、よくもまぁ食べられるわね。」沙希は呆れた様に2人に言う。

「クセになるんだよねー、華月。」慎司は華月に言う。華月は無言で頷く。

マリアは華月のカレーをスプーンでちょっとだけ掬って口に運ぶとまずそうに舌を出した。

「あ、あの、俺もちょっといいっすか?」直人は華月に聞く。華月は無言で頷く。直人は華月のカレーを少しスプーンで掬って口に運ぶ。

「しょっぱ!」直人はそう言ってすぐに水を飲む。

「そう!それが普通のリアクションよ。」沙希は直人に言う。

「先輩達、中々に強者っすね。」直人は華月と慎司の食べっぷりを見て言う。

「ご馳走様でした。」華月と慎司は同時に言って手を合わせた。

「早っ!」その場の2人以外が同時に突っ込む。

「さてと、俺らが何者だって話だったかな?」慎司は直人に聞く。直人は頷く。

「あの日、俺、先輩達にわざとぶつかりに行ったんす。すんません。」直人は言う。

「何でまた?」華月は聞く。

「昼ご飯、外に食べに行っちゃダメなんすよね?」直人は2人に聞く。2人は頷く。

「でも先輩達からは、鰹出汁のいい匂いがしました。だから外で食べて来たんだなって。」直人は言う。

「中々に鋭いね。」慎司は言う。

「あの日は、変な先輩達と一悶着あって、その後、担任の先生ともちょっとあって、イライラしてたんです。先輩達を見た時も、ルールを守れない輩に制裁を喰らわしてやろうと、先輩達にわざとぶつかりに行ったんです。ホントすんません。でも、いや、絶対にぶつかっていたはずなんです。なのに躱された。だからただ者じゃないなって。」直人は言う。

「意外に真面目なんだな。直人は。」華月は笑う。突然自分の名前を呼ばれて直人は驚いた。が、悪い気はしなかった。

「そうだね。真面目だね、直人は。」慎司も笑う。

「これは、明日連行するしかないな。」華月は慎司に笑いながら言う。

「そだね。」慎司も笑いながら言う。

「マジっすか⁉︎」直人は嬉しそうに2人に言う。

「あぁ。俺らのとっておきのうどん屋なんだよ。病みつきになる。」慎司は直人に言う。

「楽しみにしてます!」直人は2人に言うと笑った。

「誰にも言うなよ。何者かはその時にな。」華月は直人に言うと直人は頷く。

「やったじゃん!直人。良かったね♪」加奈は直人に言うとテーブル越しにハイタッチした。

「何か弟が出来たみたいね。」沙希は笑う。

「光栄っす!姐さん。」直人は沙希に言うと皆笑った。

「ご一緒してもいいですか?」直人の背後から友里が皆に声を掛ける。

「友里くん。お疲れ様。」加奈は友里に声を掛ける。

「俺は昼寝に行くから、ここどうぞ。」加奈の隣に座っていた華月は席を立ち上がる。

「華月先輩行っちゃうんですか?」友里は残念そうな顔をする。

「友里くん、華月は昼寝しないと死んでしまう病に侵されているんだ。」慎司は真顔で言う。

「どんな病気よ!」沙希が思わず突っ込む。皆笑う。華月は手を挙げて食堂を後にする。友里は加奈の隣に座って食べ出した。

「ホントよく寝るわよね。」沙希は呆れた様に言う。

「あ、でも俺わかる気がします。」直人は言う。

「直人もよく寝てるモンね。」加奈は言う。

「寝る子は育ちまーす!」マリアは言うと皆笑う。

「俺もちょっと、サッカー部の部室に荷物取りに行って来る。」慎司もそう言って席を立つ。

「行ってらっしゃーい。」鈴音は手を振る。

「惜しめよ!」慎司が言うと皆笑う。慎司も笑いながら、食堂を後にした。その後も沙希達は楽しい食事のひと時を過ごした。


華月は屋上でレジャーシートを準備していると、慎司が屋上の扉を開ける。扉に鍵をかけて、華月を手伝う。

「直人に正体明かすの?」慎司は華月に聞く。

「加奈の手前、話は出来んからな。明日話そうと思っている。」華月は慎司に言う。

「でも、意外だったね。」慎司は華月に言う。

「あぁ。真面目とはな。」華月は直人を思い出すと笑った。

「何だと思う?」慎司は華月に聞く。

「直人か?...ギルドが思い浮かぶな。」華月は慎司に言う。

「そうだね。ギルドの関係者っぽいね。」慎司は言うと華月も頷く。

「だが、その目的が思い浮かばない。」華月は慎司に言う。

「俺らの知り得ない何かを知っているのかも知れないね。そして東の地に来た。でなければ、俺らと接触する事も無い筈だからね。」慎司は言う。

「そうだな。先の行方不明事件と関係があるのかも知れんな。」華月は言う。

「行方不明事件だけど、他にも起きているみたいだね。ここ数ヶ月でかなりの数が上がっているみたいだよ。」慎司は言う。

「あぁ。俺も気になって綾乃さんに調べてもらっている。消息のわからなくなった、直前の場所はいずれも、結界のない所の様だ。」華月は言う。

「つまり、結界を纏える者の仕業?」慎司は聞く。

「あぁ。先の2名がO公園付近でその消息を絶っている。その公園の池の橋には、血痕があったそうだ。」華月は言う。

「間違いなく襲われているよね。でも、妖力、神話力は感じなかった。結界を纏えるのは、余程の大物だ。」慎司は言うと華月も頷く。

「...京都の時の黒幕...今思ったんだけど、結局解らず終いだったじゃない?もしかすると...。」慎司は華月に言う。

「大いにあり得る。」華月は考え込む。

「いずれにしても、情報が足りなさ過ぎるよね。」慎司は言う。

「あぁ。時代は変わりつつある。以前の様に力を感じてから動くのでは遅いのかも知れない。俺らの知らないギルドがどれほどの力を持っているのか、直人がそうかはわからんが明日詳しく聞かねばならんな。」華月は言うと慎司は頷く。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る