第2話 孤独

何かを成し遂げるとき、いつだって人は孤独である



自己愛の成れの果て。自分を愛しすぎた故に、自分以外を愛せなくなってしまった。そんな風変わりな者が存在したのだという。

その者の名を長谷川 健太郎はせがわ けんたろうといった。



彼は、常に孤独であった。それが内気であるとか、陰気であるとかいう理由では無い。自分に一途でありすぎたのだ。

馴れ合いをせず、恋路に走らずという成果を挙げられたのも、自分のみを信じた賜物だったのだ。

だが、これを成果とは言わず、堕落と表記するのが世の理であった。














  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る