第6話 戦いは静かに終わる
少し遡り魔法使いは追い詰められていた。早くなんとかしないとあの化け物が来てしまうそう焦りながらどんどん心臓の鼓動を上げていくだがそんなに焦ったところで秘策など思いつくはずもなく無駄に時間が過ぎていくのをただ見守ることしか出来なかったすると何処からともなく声が聞こえてきた
「私が君を助けてあげる」
それは落ち着いた高貴な女性のような声であった魔法使いは動揺のあまり体が強張ってギクシャクしていると突如風が上に吹き上がり木の葉が渦を巻きながら舞い上がると天女のような着物姿でドングリや松ぼっくりなどの物で装飾された首飾りをかけた化け物と同じの神聖なエルフが現れた。突如現れた正体不明のエルフ、魔法使いは慎重に問いかける。
「どうやったらこの窮地を脱せるんだ、まずそこを教えてくれ」
魔法使いは藁にもすがる思いだった。
そして、エルフは自信満々に返す
「そ、れ、は、ね」
そして現在魔法使いは木の上からの不意打ちを何とか成功させた化け物エルフは刺さった氷柱を抜き魔法使いの姿を確認すると又、手をかざし魔法で火炎を出そうと木の頂上に意識を向けた魔法使いはその隙を突くように
「今だ!」
と叫ぶすると丸焦げになっていた肉の塊が突如動き出し化け物エルフの胸に狙いを定め風を切るように素早く飛び掛かり氷剣で突き刺し貫通させた。魔法使いは奇策として自身の魔導書を触媒にして自分の瓜二つの分身を作っていたなので同じ人間が二人もいると化け物エルフは一瞬錯覚していた。だがしかし魔法で作ったクローンいわば傀儡なのでたとえ丸焦げになろうと肉体の原型を留めている限り魔力という動力源さえ流し込めばあのような不意打ちが行える化け物エルフはクローンを生き物だと勘違いし完全に塵にはしなかった。これは化け物エルフによる油断を誘った奇跡の一撃だった。だが化け物エルフは刺してきたクローンに手で軽く触れ囁くようなかぼそい声で
「シャットダウン」
と呟くとクローンは泥のように溶けていった。化け物エルフはクローンを溶かし切ると木の上にいる魔法使いの方を見て口角を上げて薄ら笑いをしていた。そして魔法使いが乗っている木に対して手をかざし吐き出すように手から燃えたぎる程の炎だして木を燃やし魔法使い下に落とそうとする魔法使いは目を見開き唖然とするも思い出したかのように慌てながら体勢を整え両手を真下に向け
「ライトインパクト」
と叫び目が焼ける程の眩い光を放射し化け物エルフは思わず腕で目を隠すそしてそれを待ってた言わんばかりに駆け出すようにどこからともなく今まで姿を表さなかった味方エルフが天高く飛び出し化け物エルフが光で狼狽えている一瞬の隙を逃さず垂直落下の勢いを利用して化け物エルフ目掛け自重攻撃とワイルドな事をしてそのまま馬乗りになって化け物エルフの顔を掴みながら
「フォースシャットダウン」
と言うのと同時に森は光に包まれ始め化け物エルフは名残惜しそうに
「もう終わりなのか楽しかったんだけどな」
そう言いながら不貞腐れていた。味方エルフは叱るように
「貴方はそうやってすぐ何でもかんでも生き物を結界に閉じ込めるのは悪い癖ですよ!」
と怒鳴りつけた後に魔法使いの方を見て
「ではさようならまた何処かで会えると良いですね、、、、の大切なお友達さん」
と別れを告げ魔法使いが次に目を開けるともとの森に倒れ込んでいた。
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