第3話   奇々怪々

「ガルル、、、」

気の狂った狼の唸り声が二人の少女達に更なる不安を掻き立たせる。

その他にもこの森に住んでいるありとあらゆる獣達が少女達の周りでヨダレを垂らしながら見ていた。あまりの悪臭で耐えられなくなり四つん這いになっていたハナは何とかヨレヨレな足で立ち上がりサチにの近くまでゆっくり歩きひきつった笑顔で

「私の事は心配しなくても大丈夫後でちゃんと追い付くからサチちゃんは今の内にどこか遠く逃げて」そう言いハナはボロボロになりながら魔法で風を生み出しそれを限りなく圧縮させ円を描く用に高速回転をさせ前にいる獣達に向かって思い切り飛ばし切断まではいかなくても多量の切り傷を付けさせて道を切り開いた。そして気を失いその場で倒れこんだ。サチは急いで倒れたハナを肩に担いで目の前にある一本道に向かって走り出した。周りにいた獣達はさっきの凄まじい風魔法をまのあたりにし怯みそのお陰でサチ達は遠くまで逃げる事ができました。するとハナの意識が戻り不思議そうに

「何故、私を獣達が居る場所に置いて行かずにましてや担いでまで私を助けたの?」

サチは、ハナの何故自分を置いて行かなかったのかという疑問にたいして怒る用に大きな声で「あんないつ襲われて大怪我してもおかしくない場所でオレの大切な友達を置いて行く訳ないだろう!」ハナはハッキリと大きくオレの大切な友達と言われて少し顔を赤くして照れながらボソッと「そ、そうなんだあ、ありがとうございます」と感謝の言葉を口にした。二人の少女達はお互いにクスッと笑い合って落ち着きを取り戻したら辺りの草木に身を隠しながら周りに何があるのかを確かめていた。すると気味の悪い事に二人の少女達が居ない時の獣達は驚くほど大人しくなっておりその光景を見たサチとハナはますます自分達だけを血眼になって襲ってくるのか理解出来なくなっていた。すると一匹の鹿が木の影でこっそり覗いていた二人の少女達の方に唐突に顔の向きを変えた。二人は急に自分達の方を向かれて驚きサチは反射的に魔法陣を張って炎の矢を放とおうとしましたがさっきの獣達とは違い吠えながら仲間を呼んで襲って来ようとせずただ振り向いて二人をじっと見つめ続けるだけでした。サチは炎の矢を構え続け今までとは何か違うと思いながら小声で「ハナ、オレのそばから離れんなよ」そう言われてハナは「私の事を守ろうとしてくれて嬉しいです、でもいつまでも迷惑をかけてもいられません」と返しサチの背中に手をかざしサチの魔法を強化させる魔法をかけました。この時にはハナのボロボロの体は木の影で隠れているときに休憩していたので半分ほど回復しておりサチは明るい表情で「オウ、余計な心配だったな!」と笑い飛ばしハナと力を合わせた事により炎の矢の火力がどんどん上がっていきました。そしてサチとハナは息ピッタリに声を合わせ大きく叫ぶ用に

「何処からでも、かかってこい!!」

鹿に対して全身全霊で宣戦布告をした。

その瞬間、、、





「長い間探しておりましたご無事で何よりです、妖精の姫様達」

突然口を開き鹿が喋りだし





二人の少女達の思考が一瞬で停止した。




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