第7話 沼

あの日以来、先輩はより僕に依存をするようになっている。

犬と同じで上下関係、主従関係を築くことで

飼い主の言うことを聞かせ、意のままに動かす


先輩は完璧に近い関係を僕と結んでいた。


今では何を命令しても動くだろう。


さて、そろそろ帰ろう。


先輩の家から出て、少しすると目の前からチカが現れた。


もはや別人の様だ。


とうとう耐えきれずに出てきたか。

まぁ僕はこの瞬間を待ち望んでいた。


「チカ、久しぶり」

チカが虚ろな目でこちらを見る。

「ひ、久しぶり…」


「どうしたの?こんなところで、僕になにか用かな?」


「ね、ねぇ最近、あの女と一緒にいる時間…すごく長いんじゃない?少し前まで私とずっと居たのになんで、あんな女のところにいるの?

ハクは私と一緒に居たらいいんだよ?」


「そうだね、チカが学校に来ないから先輩とすごく仲良くなったよ。」


その一言を聞いてチカが目を見開く

「ね、ねぇ私の事…嫌いになっちゃったの?」


チカの声が震えている。


「ハクには私しか居ないよねぇ?ハクは私のことが好きだよね…私のことを愛してるよね…

だから、今までずっと一緒だったんだよね…」


チカの目から涙が出ている。


そろそろ潮時か。


僕はチカに歩み寄る。


そして、そっとチカにハグをした。


「大丈夫、僕が愛してるのはチカだけだよ。」


その一言を聞いたチカが僕を強く抱きしめる。

「うん…私もハクが大好き…」


そう言ったあと、泣き崩れた。

僕はチカが落ち着くまで隣に座っていた。


チカが落ち着き、一緒に家まであるいて帰った


「なんで……??ハクくん……私のご主人様…どうしても……」


先輩に見られていたことを僕は知らなかった。


翌日から僕が家に変えるとかならず部屋に、

チカが居るようになった。


僕と一緒にいると精神が安定するのを見て、チカの両親と僕の両親が話し合った結果だ。

「ハク!おかえり!」

チカが迎えてくれる

「ただいま、チカ」


「おつかれさま!今日は〜、私にする?私にする?それとも、ワ、タ、シ??」


「全部チカじゃないか笑」


「ハクは私を選んでくれるよね」

チカの顔が引き攣る。


「当たり前じゃないか。」

僕は平然と答える。


そして無言で抱きしめに行く。

チカが顔を近づけてきた。


「ねぇ…」

ちいさな声でチカが言う。


「どうした?」

僕がやさしい声で答える。


「……ちゅーしても…いい…?」


僕は飛び跳ねそうな喜びを抑え、静かに唇を

重ねる。


「ん、ン……/////」


あまりにも可愛すぎる。


僕たちは熱中し、互いの舌を絡める。


静かな部屋にクチュクチュという、音が響く。


チカが、「ねぇ、このままシてもいい…よ?」

僕は「何を?ちゃんと言わないと分からないよ?」


チカが顔を真っ赤にした。

「もう!意地悪しないでよ!」


僕はまたキスをしてそのままベットに押し倒した。


そしてそのまま朝を迎えた。



僕か起きると、チカはまだ寝ていた。

寝ているチカにそっとキスをして、学校に行く準備を始めた。


「行ってくるよ、チカ」


寝ているチカに一言、言い残し僕は学校へと

向かった。





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