第6話 躾
「よし!」
そう言いながら鏡で身だしなみのチェックを
済ませ、忘れ物がないか確認し、靴を履き、
玄関の扉を開ける。
今日は先輩と出かける日だ。
僕は足早に待ち合わせ場所へと向かう。
予定より10分早く着いた。
まだ先輩は居ないようだ。
少し経つと「ハクくーん!」と聞きなれた声が聞こえた。
辺りを見渡すと、すぐ近くに可愛らしい服を
着た先輩が居た。
「すみません、先輩小さいから全然気づかなかったです笑」
「ハクくんはそーやっていつもからかってくるんだから笑」
などと冗談を言い、改めて先輩の制服とは違うまた別の姿に新鮮味を感じながら首元のある物に気づいた。
「先輩、首のそれって?」
僕が聞くと
「あ〜!これ!チョーカーって言うんだ!
可愛いでしょ〜」
と自慢げに見せてくる。
「首輪かと思いましたよ笑、子犬みたいで似合ってますよ。」
「首輪じゃなーいー!そして先輩を子犬とか言うんじゃありません!先輩も女の子なんですよ?可愛いって褒めてあげてください!」
「はいはい、可愛いですね笑」
するの先輩が顔を赤らめながら、
「ま、まぁ?ハクくんのペットになら、
なってあげても?いいかなーなんちゃって笑」
「バカなこと言ってないで早く行きますよー」
「え、えぇー??女の子か勇気をだして言った言葉に対してそれだけかぁ…」
まだペットとしての意識を芽生えさせるには早い、もっと強く感情を植え付けなければ。
そんなことを思いながらも先輩と水族館へと
向かった。
僕たちは魚を見ながら、本から得た知識で色々な話しをすることが出来た。
中盤へと差し掛かり、クラゲコーナーへと入った。辺りが暗くてちょうどいい雰囲気だ。
先輩はクラゲに夢中だ。
僕は行動に移る。
「先輩?今日会った時に言ったペットになりたいつての覚えてます?」
そう耳元で言いながら先輩の白く細い首についているチョーカーに手をかける。
先輩が顔を赤らめた。
「ぅ、うん。覚えてる…よ?」
ちいさな声でそう答えた。
「じゃあお利口なペットならご主人様の命令は絶対だって分かるよね。」
「は、はいぃ…」
先輩の顔が恐怖や恥ずかしさから解き放たれ、喜びへと変わっていた。
「じゃあキスしてよ」
先輩は躊躇なく僕の唇へと、自分の唇を重ねる
僕が舌を絡めようとすると、先輩から
「ゃ…」と小さか声が漏れる。
僕はキスを中断し、先輩に言う。
「今、やだって言おうとしたよね。ボクの命令が聞けないのかな、そんな悪いペットは要らないなぁ」
すると先輩が
「ち、違うの!こ、これは…違くて…」
「僕を拒否したらダメじゃないか分からせる必要があるようだね。」
そう言いながら僕は先輩の腹部を殴る。
先輩が苦しそうに殴られた個所を押さえる。
僕は言う
「これは先輩のためなんだよ?先輩が悪いペットにならないように僕が調教してあげてるんだから。わかった?僕に逆らわないでね?」
先輩は喜びと痛みが混じり、涙を流しながら
笑顔を崩さないようにしていた。
「ぅ、うん。私いい子になるよ…だからもっと強く私を求めて、ハクくんの理想になれるように頑張るから…もっと私を求めていいよ♡」
暗闇の中、僕たちは熱いキスをした。
そこからは普通の人は嫌がるであろうことを、沢山要求した。例えば何も下着をつけずに今日1日を終わらせることを要求した。
脱いだ下着は僕が回収し、別れ際に返した。
白のワンピースを着ていた先輩は常に顔を赤らめキョロキョロと周りを見渡しながら歩いていた。
このような事も調教に必要だ。
普通ならどんなに嫌なことでも、僕が命令すれば、それは快楽になるということを体や脳に植え付ける必要があったからだ。
それからは楽だった。
まさか自らおねだりをするようになるとは
ここまで上手くいくと思ってもみなかった。
彼女はやはり捨て駒としてよく使える、
僕の言うことをなんでも聞く従順な
そうして僕は彼女とさらに深い関係へとなった
先輩は一人暮らしをしていると言っていた。
最初は週に5、6回、徐々に回数を減らしながら躾た。
つねに首輪をつけさせ、全ての行動を管理した
ご飯やトイレなどの身の回りの世話から、人付き合いまで、様々なことを管理してみせた。
最高のペットが僕にはいる。
どれだけ利用しようと反抗しないのだ。
そして、僕の行動をチカが知っているということも僕は知っている。
GPSや隠しカメラの場所まで全て知っているがあえて泳がせている。
前にも言ったがより僕に依存させるためだ。
線はへの愛を自分に向けて欲しいと強く思わせることが目的だ。
僕の計画は順調だ。
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