第10話「ジャスティーフォース」

ゾアギールを喰らう事でゾアディグニスとしてパワーアップしたディグニスとの最終決戦に臨む為、グレイザー達はそれぞれの持つ最強のフォームにチェンジした。


グレイザーは『ブレイブフォーム』

ドライガーは『ライトニングドラゴン』

エクスカイザーは『EX(エクストラ)フォーム』

星影は『星影-大将軍』となり、ディグニスに立ち向かう。


「皆、もう一踏ん張りだ!行くぞ!!」

「はい!!」

グレイザーの呼び掛けで更に士気を高めるヒーロー達。

一斉に走り出しゾアディグニスに向かって行く。


まず、グレイザー、ドライガー、星影がゾアディグニスに攻撃を仕掛ける。

見事に連携し、互い違いに次々に攻撃を繰り出す3人。

「凄い……何て見事な連携……」

「おいクロスセイバー……のんびりしてる暇はないぜ?」

「え?」

エクスカイザーは『エクストラブレード』を構えて居た。

「エクスカイザーさんは参加しないんですか?」

「このエクストラブレードが重くてな……皆みたいに怒涛の攻撃は仕掛けられないからコイツで重い一撃を食らわしてやるって訳よ」

「はぁ、なるほど……」

「お前は素早い剣術で攻撃するのがスタイルだろ?だったら早く行って来い」

「ああ!そうでした……では!」

クロスセイバーも遅れて戦いに参加。

「すみません!俺も戦います!」

クロスセイバーがゾアディグニスに攻撃。

「おっ!やっと来たか後輩!」

ドライガーが先輩風を吹かしながら言う。

「すみません、つい皆さんの凄さに見惚れちゃってて……」

「僕達が凄い訳じゃないよ。僕達は周りの人達の協力のお陰で強くなれたんだ。君も今まで戦って来れたのはセイラちゃんや周りの人達のお陰だろ?」

「はい!そうですね!」

「だから、周りの人達が僕達をヒーローにしてくれたんだ。僕達はその想いに応えなきゃね」

「はい!!」

クロスセイバーも加わり次々にゾアディグニスに攻撃を叩き込むヒーロー達。

「ぐあっ!?チッ……うっとおしいんだよ!!」

ゾアディグニスが反撃するが、ヒーロー達はそれをかわす。

そして、エクスカイザーがいよいよ攻撃を仕掛ける!


『エクストラブレード』の重い一撃をゾアディグニスに叩き込んだ。

「ぐぁぁぁっ!?」

「今でござる!!」

星影が斬り掛かる。

「調子に乗るなぁ!!」

ゾアディグニスの反撃。

「ぐあぁぁぁっ!?」

星影は弾き飛ばされた。


「星影さん!?」

クロスセイバーが叫ぶ。

「クロスセイバー!隙を見せるな!!」

ドライガーが忠告する。

しかし……。

ゾアディグニスの攻撃は既にクロスセイバーに迫っていた。

「貰ったぁ!!」

「ぐあっ!?」

クロスセイバーはゾアディグニスの攻撃を喰らい大ダメージを受ける。

「ヒーロー共……許さんぞぉぉぉぉ!!」

ゾアディグニスは空高くジャンプ。

「全員纏めてあの世に送ってやる!!」

ゾアディグニスは一気に決着を着ける為、遂に最強の大技を繰り出す。

「皆!集まれ!!」

グレイザーの呼び掛けでヒーロー達は集結。

星影とクロスセイバーも集まった。


その間にゾアディグニスは全エネルギーを集め最後の攻撃の準備をしている。


「星影、クロスセイバー、大丈夫?」

「この位何でもないでござる」

「俺もまだ行けます!」

「よし、恐らく奴は最後の攻撃を仕掛けて来る。こっちも最後の攻撃を仕掛けるよ」

「最後の攻撃?一体どうやって?」

「決まってるだろ?俺達全員の必殺技を叩き込むんだ!」

「それしかねぇな」

「奴の攻撃まで時間がない、行くよ!」

「はい!」

ヒーロー達もそれぞれの必殺技の準備をする。

そして、ゾアディグニスは最強の必殺技『デスクライシス』で最後の攻撃をしてきた。

「行くぞ!」

グレイザーは必殺技『ブレイブバースト』で攻撃。

それは『ブレイブキャノン』から放たれるグレイザー最強の必殺技。

ドライガーは必殺技『ライトニングノヴァ』で攻撃。

それはドライガーが作り出す巨大な光弾を相手に叩きつける最強の必殺技。

2人の必殺技でゾアディグニスの『デスクライシス』を相殺。

「何っ!?」

エクスカイザーは『エクストラブレード』で必殺技『エクストラブレイク』を発動。

ゾアディグニスを斬り裂く。

「ぐあっ!?」

「まだまだ行くぜ……後輩達が控えてるからな……」

続いて星影が『星光丸』で必殺技『奥義・流星斬撃』でゾアディグニスを斬り裂く。

それに続いてクロスセイバーも必殺技『クロスラッシュ』でゾアディグニスを斬り裂く。

ヒーロー達の最強の必殺技を連続で喰らったゾアディグニスは体が崩壊し始める。

「ぐぁぁぁぁっ……おのれ……ヒーロー……」

そしてゾアディグニスは遂に倒された。


そして、ゾアディグニスが倒されると他のゾアギールの大群も消滅し始めた。

「ん?終わったのか?」

ゾアギールと戦い続けていたGTN-1とパラディンオブナイトもゾアギールが消滅した事でグレイザー達の勝利を確信。

「グレイザー達、やったんですね」

「ああ、その様だな……」


そしてジャスティーフォース達は……。


「ふぅー……やっと終わったね」

「流石に疲れたぜ……」

グレイザーとドライガーが話しているとそこにクロスセイバーが……。

「あの……ありがとうございました。グレイザーさんドライガーさん」

「いや、お礼を言うのは僕達の方だよ……僕達の世界を救ってくれてありがとう」

「お前も中々やるじゃねぇか!」

「あっ、ドライガーなんか先輩風吹かしてる……」


そしてこの戦いから数日後……。


セイラの魔力が回復した事でヒーロー達は皆回復魔法で戦いの傷を癒やした。

「いや〜凄いな魔法って……俺も龍神の力で回復は早い方だけどこんなに早いなんて……」

「いえ、そんな大した事じゃ……」

「いや凄いよ!ねぇ、どんな原理なの?」

「え?原理って言われても……」

守の興味津々で食い気味の質問に返答に困るセイラ。

「ちょっと守……セイラちゃん困ってるじゃない」

晴香が守を止める。

「え?ああ、ごめんごめん」

「あっ、いえ……」

「しかし、別の世界にもこんなにヒーローが居たとはな。それは興味深い」

藤波博士もヒーロー達に興味津々の様だ。

「あれ?藤波博士、修理の方は終わったんですか?」

「ええ、博士のお陰で何とか我々の次元へ帰れそうです」

大谷も戻って来た。

BLADEの隊員達と藤波博士はミカドの修理をしていた。

「いやぁ、凄い技術だったよ。次元移動が出来るなんて信じられない」

「我々の世界ではこの世界よりも科学技術が発展してるんです」

「今日は驚く事ばかりだな」

「あっ!ところで守君、戦いの前に報告があって帰ってきたって言ってたよね?あれなんだったの?」

藤波博士が思い出した様に聞いた。

「あっ、そうでした。もう1つの方が大事な報告で……」

「ん?」

「僕達2人共アメリカの大学で宇宙開発の研究をしてたんですけど、NASAからスカウトの話が来て……」

「NASAから!?凄いじゃないか!」

「NASAの研究チームに入って一緒に宇宙開発の研究をしないか?って……」

「凄い!凄いですよ守さんも晴香さんも!」

「でもNASAの研究チームに入ったらきっと何年も日本に帰って来れなくなる……だからその前に皆への報告と両親にこの事を話して準備をしようかと」

「そうか……だが、宇宙工学を勉強していた君達にはまさに夢の様な話だろう。断る理由はないだろ?」

「はい、俺達2人で話し合ってその話を受ける事にしました」

「そうか……頑張れよ!」

「という訳で大谷さん、もしこの先世界に危機が訪れたら俺は協力します……ただ、アメリカまで迎えに来て下さいね!」

「ああ、分かったよ。頑張りな」

「さて……守さんの次の目標も聞けたし、俺はまた旅に出るかな」

そう言って勇一は荷物を纏める。

「何だか分からんが拙者も応援するでござる!」

小十郎も分からないながら守を応援するらしい。

「じゃあ、我々も皆をそれぞれの次元に送るよ。ミカドに乗ってくれ」

「よし、じゃあオビト、セイラちゃん俺達も帰るか」

「そうですね」

「ええ」

「それじゃ君達はそれぞれの世界に帰るが、ジャスティーフォースは永遠に不滅だ。また会おう」

ヒーロー達は再びの再会を誓いあってそれぞれの世界に帰って行く。

守と晴香はこの翌日実家に戻り両親に報告してから再びアメリカに旅立つ。

勇一もまた旅に出て世界を見て回る。

直樹は探偵事務所に戻りまた依頼と向き合う日々を送る。

小十郎は元の世界に戻り雪菜と再会する。


そして……。

オビト、セイラ、クロガネは元の世界に戻りこれからも魔王軍との戦いを続ける。


だが、再び世界に危機が訪れる時、彼らはきっと集結する。

最強のヒーローチーム「ジャスティーフォース」として。


終わり。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ジャスティーフォース 山ピー @TAKA4414

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ