第8話「セイラ救出作戦」
クロガネの助けで何とか形勢を逆転し、ミカドを不時着させようとする佐藤。
しかし、最後の爆弾が爆発。
ミカドは完全に飛ぶ力を失った。
「まずい!衝撃に備えろ!!」
ミカドは炎を吹きながら墜落。
「あっ!ミカドが!?」
「クソッ!間に合わなかったか……」
「くっ……無念でござる……」
だが、ヒーロー達は救出にも向かえない。
そして、その光景はグレイザーとクロスセイバーも見ていた。
「何て事だ……」
「クッソー!!」
クロスセイバーは怒りをぶつけるかの様にゾアギールを攻撃し続ける。
「おい!クロスセイバー!落ち着け!冷静になれ!!」
グレイザーがアドバイスするがクロスセイバーは攻撃を続ける。
「クソッ!クソッ!お前ら何か……全滅させてやるからな!!コノッ!コノッ!!」
「クロスセイバー!落ち着け!」
一方、墜落したミカドでは……。
「おい……大丈夫か?」
「は……はい……」
大谷が佐藤を担いでミカドから脱出。
そして、クロガネが新木を担いで脱出して来た。
「こっちも無事だ……」
「すまないクロガネさん。助かった」
だが、モササウルスヴィランも生きていた。
「貴様ら……よくも邪魔を……」
「へっ!悪党の邪魔をするのがヒーローなんだよ!」
「くっ……今日はこの辺にしておくか……」
モササウルスヴィランは変身を解除しMの姿に戻った。
「だが、あなた達にもう船は無い……いつでも倒しに来れる……フッフッフッフッフッ……」
Mはそう言い残して姿を消した。
「逃げたか……」
「!佐藤、セイラさんの居場所覚えてるか?」
「はい……直ぐにヒーロー達に伝えましょう……」
「その体では無理だ。私が行こう」
「隊長……すみません……では……」
佐藤が大谷にセイラの居場所を伝える。
「やれやれ、簡単に行かせてくれそうには無いぜ……」
大谷達の周りをゾアギールが囲んでいた。
「仕方ない、もう一度変身して俺が……」
クロガネが再び変身しようとする。
だが、周りを囲んでいたゾアギールが攻撃を受け消滅。
「何だ?」
すると1人の戦士が現れた。
「やれやれ……世界の危機に私を呼ばないなんて勇一さんも人が悪い……」
「あなたは?」
「警視庁特殊部隊SAT所属、火村 淳(ひむら じゅん)またの名をGTN-1です!」
GTN-1は敬礼する。
「そうか……あなたはこの世界のもう1人のヒーロー」
「ここは私が引き受けます!」
「お願いします!」
大谷はこの場をGTN-1に任せてヒーロー達の元へ急ぐ。
そして、次のゾアギールが現れる。
「さて、久しぶりに行くか」
「手伝いますよ、俺も!」
クロガネも変身。
GTN-1とパラディンオブナイトがゾアギールと戦う。
クロスセイバーがゾアギールへの攻撃を続けているが、グレイザーがそれを抑え込む。
「クロスセイバー、落ち着くんだ!」
「だってコイツら……」
「おーい!グレイザー!クロスセイバー!」
大谷が2人の元へ走って来た。
「大谷さん!?無事だったんですね!」
「え……?」
「ああ、何とかな……それよりセイラさんの居場所を見つけた」
「それは本当ですか!?」
「ああ、あのビルの屋上だ!」
大谷が指差した先は……。
「金光コーポレーションの本社ビル……何でまたあそこ何だ?」
「またって?」
「いや、こっちの話……」
「恐らくあそこにスカー達も居る」
「つまり、奴らを叩くチャンスでもあるって事ですね」
「ああ」
「……行きます」
「おう!ぜってぇセイラを助けてみせる!」
「他のヒーロー達にも伝えておく。君達もくれぐれも無理をしないでくれ」
「了解……よし、クロスセイバー行くよ!」
「はい!」
グレイザーとクロスセイバーが金光コーポレーションの本社ビルに向う。
その頃、ドライガー達は……。
「クソッ……流石に疲れて来たな……」
「ああ……まだ次元の扉も閉じねぇみたいだしな……」
「このままでは拙者達も保たないでござる……」
そして、パラディンオブナイトとGTN-1も戦い続ける。
「はぁ……はぁ……なんて数だ……」
「踏ん張れ!他の奴らも頑張ってるはずだ!」
「ええ……まだ負けません!!」
グレイザーとクロスセイバーはビルに近付いていた。
「こっちだ!」
「はい!」
だが、ビルの近くにもゾアギールが……。
「くっ……こんな所にも……」
「一気に突破しましょう!!」
クロスセイバーがゾアギールに戦いを挑む。
「そうだな……ここは一気に突破するのが得策か!」
グレイザーもゾアギールを次々になぎ倒す。
そして、ビルの前に居たゾアギールを全て倒す。
「よし、突入だ!」
グレイザーとクロスセイバーはビルの中へドアを突き破って突入。
「金光、ごめん!」
「どうしました?」
「いや、なんでも……」
2人はそのまま屋上を目指す。
その頃スカー達は……。
「そろそろヒーロー共も疲弊してる頃だ……トドメを刺しに行くか……」
「それは得策とは言えませんね……」
そこにMが現れた。
「M!?どうした?」
「ヒーロー達は新たな仲間が加わり次々にゾアギールを倒しています……まだヒーロー達の勢いは衰えない……」
「なるほどな……どうやらその様だ……」
屋上にグレイザーとクロスセイバーが到着。
「セイラ!!」
「見つけたぞスカー!!」
「チッ……グレイザーにクロスセイバーか……」
「まずはコイツらか……」
スカーが前に出る。
そしてスカーはティラノサウルス怪人に変身。
「兄貴……」
「なら俺はあっちを……」
ディグニスはドライガー達の方に向かった。
「フンッ……グレイザー、クロスセイバー……貴様らはここで死んで行け!」
ティラノサウルス怪人がグレイザーとクロスセイバーに襲い掛かる。
「来るぞ!」
「はい!」
グレイザーとクロスセイバーはそれぞれティラノサウルス怪人の突進をかわす。
「チッ……」
「クロスセイバー、奴はスピードもパワーの桁違いだ。息を合わせて行くぞ!」
「はい!」
グレイザーとクロスセイバーはティラノサウルス怪人の攻撃を避けながら交互に攻撃を仕掛ける。
しかし、それでもティラノサウルス怪人は手強かった。
ティラノサウルス怪人の尻尾攻撃がクロスセイバーを跳ね飛ばした。
「うわっ!?」
「クロスセイバー!?」
更に、ティラノサウルス怪人の鋭い牙がグレイザーを襲う。
「ぐっ……負けて……たまるか……」
一方、ゾアギールと戦い続けるドライガー達は……。
「クソッ……もう……限界だ……」
「おいおい冗談じゃねぇよ……こんな所で……やられてたまるかよ……」
「しかし……もう拙者達の体力も限界でござる……」
ずっと戦い続けていたヒーロー達も疲労困憊のようだ。
そこにディグニスが現れた。
「お疲れの様だね、ヒーロー諸君……そろそろ楽にしてあげるよ……」
「ディグニス……テメェ!!」
ドライガーがディグニスに殴り掛かる。
しかし、ディグニスはそれを軽くあしらう。
「ぐっ……」
「コノヤロー!!」
次はエクスカイザーが挑む。
しかし、こちらもディグニスは余裕で攻撃をかわす。
「クソッ……」
「次は拙者が相手でござる!!」
星影も斬り掛かる。
しかし、星影の攻撃はディグニスに受け止められる。
「何っ!?」
「フンッ……散れ!」
ディグニスが地面に向かって衝撃波を放つと地面がひび割れその衝撃はヒーロー達にもダメージを与えた。
「ぐわっ!?」
「うおぉぉぉぉっ!?」
「ぐっ……なんて力……」
「おいおい?まさかもう終わりじゃないよなぁ?さっきまでの威勢はどうした?」
「このやろ……舐めやがって……」
ドライガーは何とか立ち上がろうとする。
しかし、もう力が入らない。
ゾアギールと戦い続けるGTN-1とパラディンオブナイトも数の多さに次第に追い込まれ劣勢に立たされていた。
「クソッ……倒しても倒しても……敵が減らない……」
「チッ……キリがねぇな……」
そして、グレイザーとクロスセイバーは……。
グレイザーにはティラノサウルス怪人の牙が迫る。
「ぐっ……守さん……」
クロスセイバーは何とか立ち上がる。
「!クロスセイバー!君はセイラさんを救出するんだ!」
「え?でも……」
「ここは僕が何とかする!それよりセイラさんを助けないといつまでも次元の扉を閉じられない!だから一刻も早くセイラさんを……」
「分かりました……」
クロスセイバーはセイラの方へ向う。
「ケッ!そう簡単に邪魔させるかよ」
ブラウもトリケラトプス怪人に変身。
「仕方ない……私も……」
Mもモササウルスヴィランに変身。
「セイラを……返して貰うぜ!!」
クロスセイバーは必殺技『クロスラッシュ』でトリケラトプス怪人とモササウルスヴィランに攻撃。
「ぐわぁっ!?」
「チッ……バカが……」
ティラノサウルス怪人がクロスセイバーの方に向かおうとする。
「させるか!!お前の相手は俺だ!!」
グレイザーがティラノサウルス怪人を掴んで離さない。
「チッ……」
グレイザーはそのまま『グレイバスター』を取り出す。
グレイザーは『グレイバスター』でティラノサウルス怪人を撃つ。
「ぐわっ!?」
そしてクロスセイバーもトリケラトプス怪人とモササウルスヴィランを蹴散らす。
「セイラ!しっかりしろ!セイラ!」
「ん?……オビト……?」
「ああ、待ってろ今助けてやる!」
クロスセイバーはセイラを拘束していた鎖を斬る。
「セイラ、大丈夫か?」
「ええ……」
セイラの拘束を解いた事で次元の扉が閉じゾアギールがこれ以上侵入してくる事はなくなった。
「ぐっ……貴様……」
トリケラトプス怪人とモササウルス怪人が再び立ち上がる。
「よせ……流石に分が悪い……引くぞ……」
スカーは変身を解除していた。
「スカーの兄貴……」
「後はディグニスに任せるぞ」
「へっ、へい……」
「了解……」
「待て!逃がすか!!」
「グレイザー……次に会う時を楽しみにしてろ……」
そう言い残してスカー、ブラウ、Mは姿を消した。
「くっ……」
「オビト……」
「!セイラ……立てるか?」
「うん……何とか……それよりこの人は?」
「この世界のヒーロー、グレイザーだ。セイラを助けるのに協力してくれたんだぜ!」
「そうなんだ……あの、グレイザーさんありがとうございます」
「いや、当然の事さ、それより、ドライガー達が心配だ。早く戻ろう」
「ですね……」
その頃、ドライガー達3人はディグニスによって倒されていた。
続く……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます