第7話「世界を懸けた大決戦」

ディグニスはセイラから魔力を吸収し、それを利用して空に次元の扉を開いた。


そこから怪物の大軍勢が出現した。


コイツ……何者なの?

セイラは朦朧とする意識の中で考えていた。

このディグニスとは何者なのか、何故こんな事が出来るのか。


ディグニスの呼び出した大軍勢にヒーロー達が構える。

「皆、来たぞ!」

守が声を掛ける。

「よし、皆!我々も全力でサポートする。世界を救ってくれ!」

大谷がそう言うと5人は一斉に変身。

守が『グレイアクセラー』でグレイザーに変身。

勇一が『火の宝玉』でドライガーに変身。

直樹が『エクスキー』でエクスカイザーに変身。

小十郎が『星影丸』で星影に变化。

オビトが『クロスチェンジャー』でクロスセイバーに変身。

別々の世界で誕生した5人のヒーローが並び立つ。


「行くぞ!ジャスティーフォース!GO!!」

グレイザーの号令でヒーロー達は敵の大軍勢に突撃。


ディグニスの大軍勢を相手に壮大な決戦が始まった。

「よし、我々はセイラさんを探すぞ!」

大谷の指示で佐藤と新木はセイラを捜索し始める。


「了解!」


グレイザーが敵の怪人達をなぎ倒す。

「しっかし数が多いな……」

グレイザーが呟く。

「ええ……こうゆうの良くヒーロー映画で見ますよね!」

ドライガーが答える。


「くっ……多すぎだろ!この数!!」

エクスカイザーは早くもイライラしていた。


「斬っても斬ってもきりがないでござる……」

「チクショー!セイラ!セイラー!!どこだー?」


その様子を見ているスカーとブラウ。

「始まったか……」

「ヒーローの奴らもてんやわんやですね……」

「フンッ……これでディグニスの手下共がヒーローを倒してくれれば良し……倒せなくても大分ヒーロー共は消耗するはずだ……」

「そこに俺達がトドメをって訳ですね?」

「ああ、見届けてやろうじゃねぇか……ヒーローの最後って奴を……」


ヒーロー達は無数に出現する敵に悪戦苦闘していた。

「くっ……やはりあの次元の扉を閉じなくてはダメだ!」

「でも、どうやって?」

「敵の本拠地を叩くしかない!」

「恐らく、そこにセイラも……」

「よし、だったら守さんとオビト君で行ってくれ!道は俺達がこじ開ける!!」

ドライガーが提案する。

「そうだな……よし、行こうオビト君。いや、クロスセイバー」

「はい!」

ドライガーは両腕に『ドラゴニッククロー』を装着し、左右それぞれに2つずつ『竜の宝玉』をセットした。

ドライガーは強化形態の『フォースドラゴン』にチェンジ。

「今、道を開けます!」

ドライガーは必殺技『ドラゴニックドライブ』で敵の怪人達を一掃し、道をこじ開けた。


「今です!」

「よし、行くぞクロスセイバー!」

「はい!」

グレイザーとクロスセイバーはその隙に怪人達の間を潜り抜け次元の扉の元を目指す。


その頃、ミカドの船内で佐藤と新木はセイラの魔力を探っていた。

「見つけた!隊長!セイラさんの魔力の発信源を見つけました!」

佐藤が大谷に報告。

「よし、直ぐにヒーロー達に連絡だ!」

しかし、その瞬間ミカドに衝撃が走った。

「うわっ!?何だ!?」

「すみませんねぇ……お邪魔しますよ……」

「!お前は!?」

なんと、ミカド船内にMが侵入して居た。

「どうも、BLADEの皆さん……あなた方が我々の捜査をしていた事は知ってます。しかし……まさか別の世界のヒーロー達を集めて我々に対抗してくるとはね……」

「貴様……一体いつの間に……」

「そんな事はどうでもいいじゃありませんか……それよりあなた方はこれから死ぬんです……最後にご家族や大切な人に連絡をしなくていいんですか?」

「貴様……何を言って……」

「さっきこの船に走った衝撃……何だと思います?」

「!……まさか……」

嫌な予感がした佐藤は直ぐに船外カメラで確認する。

「これは!?」

「どうした?」

「第一エンジンが破壊されてます……」

「何っ!?まさか、爆弾か!?」

「ええ……まだ1つエンジンを破壊しただけではこの船は落ちないでしょう……しかし、全てのエンジンが破壊されたら?」

「まさか……全てのエンジンに爆弾を……」

「ええ、爆発させるまでまだ少し時間があります。私はサービス精神旺盛なのでね、あなた方に大切な人に別れの連絡をする時間をあげましょう」

「テメェ……ふざけんなー!!」

新木がMに殴り掛かる。

「新木!止めろ!!」


しかし、Mはモササウルスヴィランに変身。

新木の腕に噛み付く。

「ぐわぁぁぁぁっ!?」

「このまま腕を食い千切ってあげましょうか?」

「ぐっ……テメェ……ぐあっ!?」

「止めろ!」

「では、武器を捨てなさい」

「くっ……分かった……」

大谷と佐藤は持っている武器を全て捨てた。

それを確認すると、モササウルスヴィランは新木の腕を離した。

「ぐあっ!?」

離された新木の腕は血だらけだった。

「酷い……」

「さて、こんな事をしてる間にそろそろ2つ目の爆弾が……」

2つ目の爆弾が爆発しエンジンを破壊。

「うわっ!?」

2つ目のエンジンが破壊された事でミカドはバランスを崩す。


「くっ……このままじゃ墜落する……」

「隊長……」

「さて、あなた方は折角私が差し上げたチャンスを無駄にした。残りの爆弾ももう直ぐ爆発しますよ?どうします?」

「もしこの船が墜落したから被害は俺達だけじゃ収まらない……俺達に何をしろと?」

「別に何をと言う訳ではありませんよ。ただ、死んで欲しいだけです」

「くっ……この外道が……」


ヒーロー達は戦い続ける。

だが、エクスカイザーがミカドの異変に気付く。

「ん?あれは!?」

「どうしたでござる?」

「あのミカドって船から煙が出てる……何かあったみてぇだ」

「まずいでござるな……空の上では手が出せん……」

「空か……だったら俺が!」

ドライガーがミカドの救出に向かおうとする。

しかし、敵の怪人がドライガーに襲いかかり邪魔をする。

「ぐあっ!?この!離せ!!」


その様子を見ているスカー達は……。

「おい、ディグニス、そう言えばあの怪人何なんだ?」

「ああ、アレはとあるお方から預かった戦う為だけの兵士……ゾアギールだ」

「ゾアギール?」

「そう、私が仕えるあるお方は大きな野望を持っておられる。しかし、その野望を叶える為にはヒーロー達は邪魔……そこでお前達の組織と利害が一致し、結託した訳だが……あのゾアギールはヒーロー抹殺の手助けにとあのお方が提供して下さった殺戮兵器……」

「お前の所のボスも相当悪の様だな……」


「ああ……あの小娘も中々役に立った。このまま我々の世界に連れて帰るとするか……」

「好きにしろ。俺達には用はねぇ」

セイラはかなりの魔力を奪われ既に気を失っていた。


その頃、グレイザーとクロスセイバーはゾアギールを掻き分けながらようやく次元の扉に近付いていた。

「クソッ……ここまで来たけどどうします?」

「次元の扉を閉じるにはその元を断つしかない。奴らを見つけないと……」

そう言ってグレイザーが周りを見渡す。


だが、そんなグレイザー達にもゾアギールが迫る。

「うわっ!?アイツらまた来た……」


しかし、その頃、ミカドの3つ目のエンジンも爆発。

「うわっ!?」

「さぁ……あと一つですよ……」

だがその時、誰かが後ろからモササウルスヴィランを攻撃。

「ぐはっ!?」

「やれやれ……何かややこしい事になってるな……」

「あなたは!」

「どーも隊長さん!」

モササウルスヴィランを攻撃したのはクロガネだった。

「どうしてクロガネさんがここに?」

「俺もディメンションクリスタルの力で次元を渡って来たんですよ。正式にグランスタ王国国王の命令でね」

「助かります」

「くっ……貴様ー!!」

「おっと!」

クロガネはモササウルスヴィランの反撃を避ける。

「コイツは俺に任せてくれ。あなた達は船を頼む」

「了解した。佐藤、何としてもミカドを不時着させるんだ」

「了解!」

佐藤は操縦席に戻る。

「さて、行くぞ!」

クロガネはパラディンオブナイトに変身。

「クロガネさん……あなたも変身出来るんですね……」

「ああ…」

パラディンオブナイトはモササウルスヴィランと戦い始める。

佐藤は何とか不時着させようとミカドを地上に近付ける。

だが、最後の爆弾が爆発!


続く……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る