6-2

闘は、やっと『平』の直にたどり着いた。


闘「然、大丈夫か?」


闘「しっかし、どんだけ急な上り坂なんだよ」


闘は、直の中に入って、唖然とした。


直の中も、急な坂だったのだ。


闘「ふざけんなよ!」


平「だいぶ、お疲れのようだな。そんな事で俺と戦えるのかな?」


闘「言わせておけば……」


平「裏庭で待ってるぞ!」



平は、建物の陰の小路を、走って行った。


闘も、負けじと追いかけて行った。


闘は、裏庭に着いた。


しかし、平の姿は無かった。


闘「おい、何処へ行った?」


平「ここだよ。少年」


闘「何っ?」



闘の、十数メートル前には、壁があり、その間の空き地で戦うモノと、闘は思っていたのだが、


声がした方を、闘は見た。


すると、その壁と思われた崖の上に、平が、馬に乗って立っていた。



平「はっはっはっ、早速、私の一撃を、食らうがいい!」


平「奥義 鵯越(ひよどりごえ) 逆さ落とし!!」


闘「何っ!?」


平は、物凄い勢いで、崖を駆け下りると、馬ごと闘の身体の上に落ちて来た。


闘「うわぁ!」


闘のあばら骨は、バラバラに砕けた……と思われた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る