第6章 「平(たいら)の直」での戦い

俺達は、平の直への道を歩いていた……。


闘「何か、だんだんキツくなってないか?」


然「そうですね」


闘「ほら、満の直はあんなところだぞ……。

何でこんなに急に上り坂になってんだ?」


然「そうですね」


闘は、然に言った後、また前に向き直った。


そして、一歩歩き出そうとして、何かにぶつかった。


闘「何だ、こんな所に……。電信柱……


なんてある訳ないよな……」


闘が、顔を上げると、見た事のある男が立っていた。


男「遅いから、こっちから来てやったぞ!」


闘「貴様、確か『建の直』と『除の直』で見かけた……。 何者だ?」


男「私か?


私は、『平の直』の直番、平源氏(たいらの げんじ)だ。」


闘「はっ?お前、源氏か平家か、はっきりしない名前だな。結局、どっち何だよ?」


平「それは、おのずと分かるさ。戦っているうちにな」


平「先に、直の中で待ってるぞ。ハハハ……」


平は、笑いながら、坂の上に去って行った。

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