4-5

然「そうは行きません。こちらも、急いで手を打たせて頂きます」


イレイズ「何だと?」


然「『六曜賽』!」


闘「あぁ、師匠から貰った道具か。ところで六曜って何だ?」


然「六曜と言うのはですね。先勝、先負、友引、赤口…」


イレイズ「それに大安と仏滅」


闘「大安と仏滅くらい俺も聞いた事があるぞ」


然「これが、その『六曜賽』です」


然は、懐から縦横高さ10cm程のサイコロ状の物を取り出した。


然「闘、しゃがんでください」


闘「何でだ?」


然「いいから」


闘はしゃがみ、然は、闘に六曜賽を見せた。


闘「これが、その何とか言う奴か?これ全部の目が1じゃん。」


然「違いますよ。よく見てください」


闘「よく見ると、各面が青で中に目が一つずつだけど、丸が全部白や全部黒や、黒白半分の目になってる」


然「貴方も見たいですか?」


イレイズ「俺にも見せてくれるのか?」


然「どうぞ、こちらにいらしてください」


イレイズはその言葉に甘えて、然のすぐ側まで来た。


然「闘、スミマセンが、こちらへ来てくれませんか?

イレイズさんにも見せたいので」


闘は、然を挟んで反対側に移り、場所をイレイズに譲った。


然「イレイズさん、ここへ来て見てください。よく見えるでしょう」


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