第3章 「建(たつ)の直」での戦い

闘「壁、壁、壁、壁……ずーっと壁…。いつまでこの壁続いてるんだ?」


然「さぁ、私にも分かりませんが、文句を言っていても、しょうがありません。とにかく、頑張って進みましょう」


闘たちは、3時間ほど歩いた。そしてようやく壁の切れ目らしき物がかすかに遠くに見えた。


然「あともう少しですよ、闘」


闘「そんじゃあ、先に入り口とやらを見てくるぜ!」

闘は、一人で先に走り出した。そして壁の切れ目で立ち止まり、右側を見た。


そこには、やはり壁があった。


闘「何だ?こっちも壁じゃねぇか?」


然が、遅れてそこに着いた。


然「ふ、普通、角に入り口は作らないはず、もう少し真っ直ぐ行ってみましょう」


少し息を切らしながら、然は闘に向かってそう言った。


二人はそれから15分ほど歩いた。


闘が突然、右側を見て、叫んだ。


闘「何だ?あれは?」


そこには大きな門があり、額のようなものに、大きく、『十二直』と墨のようなもので書かれていた。


闘「ここ、だよな…。しかし、デカイ字だな。よっぽど目が悪いのか?それとも何かの自慢か?」


然「まぁまぁ、とにかく中へ入ってみましょう」


然は、闘に諭すように言うと、先に中へ入った。


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