第7話
少女はその時、縦横1メートルほどの巨大なスケッチブックに何かを書き始めていました。円を描いているようだったので魔法陣だと分かり、Fが召喚されると気づきました。「何にせよ、あの子の髪がいる」と僕がFに伝えたところで、Fは姿を消し、テレビの中に戻りました。少女はFの姿を確認すると、すぐにスケッチブックを閉じて、Fをその場で解放しました。魔法陣とは、まず外部からの魔術、呪術を受けない。召喚した者と召喚された者以外の魔力を持つモノは入れない。そして、召喚された者は魔法陣から出れない、というのが基本にあります。つまり、Fはこれでまた自由に逃げることが出来るようになったわけですが、それより前に少女から思いっきり殴られてしまいました。手に数珠を巻いた鋭い一発で、Fの水晶玉には大きなひびが入りました。Fはその傷で瞬間移動等の力が全て使えなくなったようでした。Fは目も見えなくなったのか、四つん這いになって手探りで前に進み、あろうことか顔のない女たちの円の中心まで行ってしまいました。
そこから何が起きたか、呪いの拷問が始まったのです。顔のない女が近づくとFの体に火がつきました。Fは痛みに耐えられず、床をのたうち回っていました。それも女が離れると火は瞬く間に収まるのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます