第4話 迷い


「俺は充分自由だっての!縛られてもねーっての!あぁめんどくせぇ…お前の自由と俺の自由は違うっての!」

ダンは帰りの店で買ったホットドッグをかじりながらむしゃくしゃしていた。確かにケビンが自分のことを心配して物事を言ってくれているんだなというのは何となく頭の中で理解はできていた。しかしそれがダンの決意を歪ませ、生まれるはずのない迷いを生んでしまっていたのだ。

「もしも母さんが何事もなく普通に暮らせてたなら、俺はどんな道を選んでいたんだ?」

考えていても新しい迷いがうまれるだけだ、仕方ない。ダンは何気なくテレビをつけた。すると、どこかで見覚えのありそうな病院が炎と煙を上げて爆発している様子が生中継で流れていた。ダンは目を疑った。

「これ…母さんがいる病院だ…」


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