第二話 初めましてからの、急展開
「...なんであんな事が起きたのか...。」
私はふと呟いた。本当に何が合ったのか、謎が多すぎて仕方がなかった。
「私が見たときは、男の人の罵声と、あなたの悲鳴がきこえて、見に行ったときにはあなたがその男の人に連れ出されていたので、その後はわからないです...。」
...そんな事があったのか。
「記憶の図書館に、なにか記録が残っていないかなぁ...?」
「記憶の...図書館...?」
「あ、気にしないでいいよ...。」
心のなかで言うつもりが、普通に口出してしまった...!これは引かれるかも...。
「気になるっ!!」
...そうでもなかった。むしろ興味が勝っていた。
「じ、じゃあ、帰ったらゆっくり話そう?」
「うん!いっぱい話してね!」
...あっさりいった。可愛いかよ、天然かよ、最強かよ!!
...でもこの声、どこかで聞いたことがあるような...?
まあ、今はいいか。
―――しばらくして、私達は桃華のお家についた。
「ここだよ!ようこそ、私のお家へ!」
「え...すご...。感激だぁ!」
私が目にしたのは、外見が豪華な飾で飾られている、とても大きくてとても可愛いお家だった。
『ガチチー(ガチチー牛)』の私より、いい暮らしができてるんだろうな...って思った。
「さあ、中入って!」
私は言われるがままに中に入る...すると、とんでもない景色が広がっていた。
「すごすぎだろ...。」
周りを見ても、ピンク色の壁、大量のアニメグッズ、そしてトロフィーの数々。
桃華は...私を超えるヲタクだったのか...?
いや私はヲタクの中でもガチ底辺の『ガチチー』であり、『トラベラー(旅人)』でもある。自分はまだまだだな、と悟った。
「で、『記憶の図書館』って...?」
「おっと、その話をしなきゃね...。」
あまりの凄さに、見とれてしまった。結果、記憶の図書館について話すという目的を完全に忘れかけていた。
「このことは誰にも知られたくないから、とりあえず別の場所へ行こうか。」
「わ、わかった。」
私は本当にこのことだけは私と桃華の二人だけの秘密にしたかった。周りに誰かいないかなと警戒しながら、『ハコニワ』で起きたことをすべて話した...。
「へぇ...!そんな世界があるんだね!で、どうやって行くの?」
「住人から教えてもらったんだけど、寝ると行けるらしい。」
「私も一緒に行きたいなぁ...。よし、一緒にねよ!!」
「e」
「だから、いくよ!!」
「うぇええええええええええええ!?」
そう言われて、私は桃華のベッドルームへ連れて行かれた。
「ほ、本当にいいのか!?」
「むしろ私のほうが嬉しいよ!!初めて男の人と一緒に寝て、世界を旅する事ができるなんて!」
「ま、まぁそうだけど...」
「よし、寝よ!おやすみ!!」
「お、おやすみ!!」
衝撃的だった。一日でこんなに仲が良くなるようなものなのか。
そして女性と添い寝なんて...急展開にもほどがある。
そして、私達は記憶の世界へと、降り立ったのだった。
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