来客の知らせ
起きるとオリビア母さんが僕の横で寝ていた日から1週間が経った。毎日朝起きると横にオリビア母さんがいる。エラに聞くとどうやら夜に僕に母乳を与えて僕が寝ついたのを確認した後、お風呂に入ったり、用事を済ませた後再び僕の部屋に来て、一緒に寝ているらしい。朝も起きたらすぐに僕の部屋で支度を済ませ、朝ごはんを素早く食べて僕が起きるのを僕の横で待っているらしい。
そういえば、僕の部屋にはベビーベットしかなかったはずなんだけど、いつの間にか僕の部屋には大人用のベットが設置された。
「ベク、おはよう。」
「おあよう。」
オリビア母さんがいつも通り僕が起きたのを確認するとベットから降ろしてくれた。以前はエラが降ろしてくれていたがここ1週間はオリビア母さんが降ろしてくれる。
「ベク、今日は少し急ぎの用事があるから、抱っこで移動するわよ。」
「あい。」
返事をするとすぐに抱え上げられ、あっという間にダイニングに連れていかれた。
オリビア母さんに抱えられ、ダイニングに到着すると家族だけでなく、使用人まで勢ぞろいしていた。
「よし、これで全員そろったな。」
バーナード父さんは僕がオリビア母さんに抱えられて椅子に座ったのを確認すると話し始めた。
「今日、みんなに集まってもらったのは、来月親戚一同が集まるパーティーが家で開催されることになった。本来であれば、順番的に去年、家で行うことになっていたが、昨年はベクがいつ生まれて間もなく、とてもおもてなしをできる状況下でなかったため順番を1つ飛ばしてもらいバージル兄さんの家で開催してもらった。だが、さすがに今年も無理だというのは厳しいものがあるので、今年は家で行われることになっている。日程としてはちょうど収穫祭の1週間後から1週間になる。頼んだぞ!」
「「「「「「「はっ!!」」」」」」」
使用人一同がバーナード父さんの掛け声に対して力強く返事をした。
「ところで、バーナード父さん今回は誰が来るの?」
アルミン兄さんが真顔でバーナード父さんに質問した。
「今のところ全員来る予定だ。」
「全員?」
ルーシイ姉さんが首をかしげながら聞き返した。
「ああ、まず、ルーシイ達から見て曾祖父母のゴードンさんとフランシスさん、そんで、その長男夫妻のトビーさんとシャーンさん、長女夫妻のエレンさんとダニエルさん、次女夫妻のモナさんとニックさん、祖父母のテリーとネル、曾祖父のゴードンさんの弟のトリン、トビーさんとの夫婦のところの長女夫婦のクルナさんとトニーさんそんでそこの・・・」
バーナード父さんが名前を挙げていくたびにみんなの目が点になっていった。
「あなた、結局何人来るの?」
オリビア母さんが困っている僕たちを見て聞いた。
「えっと、最終的に親戚だけで60人ぐらいかな。あとそれに使用人たちが付いてくるから全部合わせると少なく見積もって90人多く見積もって180人てところかな?」
「あなた、家にそんなに部屋はないよ。というかいつもは親戚と使用人を合わせて50人いたら多い方でしょ。なんで今回はこんなにいるの?」
オリビア母さんがとても不思議そうな顔をしながら聞いた。
「そりゃあ、ベクが生まれたからだよ。うちの親戚は男子よりも女子のほうが生まれてきやすくって、せっかく生まれてきた男子も5人から6人に1人の割合で成人前特に生まれて1年以内に病気にかかって亡くなってしまうことが多いこともあって男子が生まれると普段はもう行くのがしんどいからとか用事があっていけないと言ってこない人たちが全く出てこなくなるからね。ほら、アルが生まれて初めて親戚のパーティーに参加した時も参加者が以上に多かったじゃないか。」
バーナード父さんがオリビア母さんに力説した。
「あなた、その時私はル-シイとル-ナを身籠っていたから出ていないからわからないわ。」
「そうか、ちょうどアルが3歳になった年に参加したから、オリビアは参加していなかったのか。まあ、今回はとても大変になると思うけど頑張ろう。部屋に関してはこういう時は年功序列で部屋を当てて行って、足りない分は各自が乗ってきた馬車を宿代わりにするから特に気にしなくても大丈夫だよ。ただ、食料と酒を集めないとね。あと、ベクに最低限の礼儀作法を教える必要が出てきたね。」
バーナード父さんはとても楽しそうにしながら準備に取り掛かるための準備を始めた。
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