第46話 入ります!!


「ガチですか?」


「ガチだよもちろん。契約的にはアルバイトってことになるだろうけど、双葉くん専属のマネージャーにしてあげるよ。お給料はきちんと払うしね」


「ちなみに、お給料は……」


「月に30万円でどう? 頑張り次第でもっと増やすことも考えているけどね」


「やりますやらせてください!」


 と、俺は即答する。

 月30とか……高校生では絶対にあり得ない額だな。

 親には社長直々に言ってもらうとして、


「うわっ、金に目がくらんでるよ可児くん」


 何故か俺の方を引き気味に見る双葉。


「なんか不満なのか?」


「いやぁ~。お金に注目しすぎだなぁって」


「無償でやろうとしてたことにお金が発生するんだ。それも新社会人よりいい給料で。やるしかなくない?」


「そ、そうね」


 なんでこんなに引かれなきゃいけないんだよ。

 コンビニバイトを週5でやっても稼げない額を、双葉のマネージャーをするだけで貰えるんだ。

 やるしかない。


「元々俺はお前のサポートをするつもりだったのは知ってるだろ? それをただ有償でやるだけだ。なんら変わりはないぞ?」


「まぁ、条件はあるけどね」


 人差し指を立てながら、横から社長は話に入る。


「どんな条件ですか?」


 と、俺はすかさず質問する。


「2つあってね~」


 二本指を立てると、一本づつ折りたたみながら、


「まず事務所内でエッチは禁止!」


「しません!」


「するかっ!」


 条件一つ目から俺達のキレのいいツッコみが入る。


「そして2つめは避妊はすること! 妊娠なんかしたら困るからね~」


「付けてます!」


「付けないわけないでしょ!」


 止まる事なく話を続ける社長に、追っかけるように俺達もツッコむ。

 そもそも事務所でなんかするわけないだろ……いやあり得る話か。

 だって、会見前に空き室でシたくらいだし……可能性はある。


 避妊に関してはゴムは九割近くしている。

 たまに、双葉から生で誘われるときがあるのだが……その時は俺の理性がバカになるから断れない。


 しかし、こんな条件を出してくる時点で、俺達のそうゆう関係がバレているのか?

 いや、多分双葉がしてそうな事を上げて遠回しに注意しようとしてるんだな。

 俺も、事務所に入るなら徹底して守らないと……事務所でシて盗撮なんかされたら溜まったもんじゃない。



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