第35話 youtuber
「私は……アイドルになるのはもう嫌だかもしれない」
「そっか……」
「でも、なにかを新しく始めるのは面白そうじゃない?」
何かを企むような笑みを浮かべる双葉。
「お前、何をしようとしてる?」
「んなの決まってるんじゃん?」
「ヤバいことしそうで怖いんだが……?」
暴露系Youtuberとかになったら、今度こそ洒落にならない。
でも、何か行動しようとはしているんだな。よくも悪くも。
柚葉の言葉で、双葉も自分が周囲に与えたいい影響を実感したのか。
一生芸能界とは関わりがなくなると思っていたが、そうはいかなくなりそうだ。
活動を始めるとするなら、次はちゃんと治安がいいファンにう手厚いファンサービスなどをして欲しいものだ。
多分、ここで復活して戻ってくるのは、本物のファンか、本物のアンチしかいないからな。
他は全員「ふーん」で終わったり、また少し叩くくらいで終わるだろう。
「可児くん、私が何しようとしてるか分かる?」
焼き鳥の串を俺に向けながらニヤける双葉。
「何って、アイドル以外の何かだろ?」
モデルとか、Youtuberとか、柚葉が上げたものの中に答えはあろうだろう。
「そう! アイドルみたいに直接ファンと関わらないで間接的に関われて、尚且つ自分の意見は思う存分主張出来るものをしようかなーって」
「んなの一つしかないだろ」
「Youtuber一択でしょ!」
ビシっと人差し指を立てる。
こうなるとは思っていた。
比較的簡単に始めやすい。
今では身近に簡単に手軽く始められるものがあるからな。
Youtubeなどは素人には少し最初は難易度が高いかもしれないが、TikTokやショート動画などは中学生や高校生でも投稿している人が多い。
それに、直接的な被害が少ないからな。
まぁ、ネットでの悪口や炎上はアイドルの時の倍くらいにはなるだろうが、対処の方法は色々ある。
始め方に関しても、双葉はノウハウを知ってるから心配はない。
『フォーリン♡エンジェル』でYoutubeチャンネルやってたわけだし、それなりにはバズり方も知っているだろう。
一番気になるのが……どんな動画を投稿するかだ。
マジで暴露系とか炎上系にはならないで欲しい……火に油を注ぐだけだから。
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