第4話
あれから、野盗どもから適当な服を調達した俺は、助けたロリ巨乳……マナちゃんに連れられて街へと向かっていた。
「……へえ、それでマナちゃんはいつもは実家の宿屋でお手伝いしてるんだ」
「はいなのです……それで、たまに冒険者ギルドで簡単な依頼を受けて、冒険者になる練習してるのです……私の夢は、冒険者になって世界を旅することなのです……あ、見えて来たのです!」
そう言ってマナちゃんが指さした先にあったのは、大きな城壁だった。
「ほへーでっかいな」
高さは三メートルくらいだろうか?
まさにい世界って感じの城壁都市を目にし、俺のテンションは爆上がりだ。
「そうなのです! なんたって、ウォンドバークの街は王国一の交易都市なのですよ!」
「交易都市……」
そんな話をしながら、歩いていくと、鎧を着た兵士たちが目についた。
全員統一の防具を着込んだ、そんな兵士たちの中、一人の男が俺たちの方に寄ってきた。
歳は、俺たちと同じか……少し上くらい。
金髪でチャラいなと感じるようなイケメン男だ。
「あ、マナちゃん。また薬草取りに言ってたんだな!」
「あ……はいなのです」
「駄目じゃないか、そんな危険なことしちゃ!」
そう言って男は、マナちゃんの方を掴んだ。
「女の子なんだからちゃんと体を大切にしないと」
「ご、ごめんなさい……なのです」
「うん、素直に謝れてえらいな」
そう言ってナチュラルにマナちゃんの頭をなでる男。
こ、こいつ。なんなんだ?
始めはなんとなく、マナちゃんのことが心配なのかなー……なんて思って見てたが、なんというか……言葉の端端から、どことなく人を見下してるような……そんな、気がする。
そう、俺が若干引っかかっていると、マナちゃんにかまっていた男が俺の事を見た。
「あれ? 君は?」
「あ、どうも―……さっき森で出会ったばかりの一般人です」
そう言って俺は、引き気味に笑う。
「そうか」
そう言って、興味を失ったかのようにマナちゃんに向き直る男。
……むっ、なんか今。凄いむっとしたよ?
いや、別にこいつに好かれたいとかそう言うのじゃないけどさ。
そこまであからさまに眼中にないかのような態度取られるとちょっとね。
「まあ、いいや。とりあえず、街にようこそ……さっさと出て行けよ」
「は、はえ?」
「いや、何でもないさ」
そう言って笑顔を作り直す男。
いや、何でもなくはないだろ⁉
今、あからさまに敵意をむけてましたよね⁉
まあ、とりあえず街には入れるみたいだからいいけどさ……なんだかなー。
……と、こうして俺にとって異世界初の街の印象は、最悪のスタートを切ったのだった
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読んでいただいてありがとうございますなのですよ‼
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