応援コメント

第64話 正体」への応援コメント

  • おおっ(´・∞・` )交代の見極めは、そこだったんですね

    聖女、25歳で交代だったので、そこになにかあるのかと思ってましたが(´・∞・`;)やられました…

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    規則や基準がないのが、逆に規則になっていたようです!

  • 神様、外に出たかったんだ!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「女神様」の正体がわかってきましたね!

  • ノワちゃん無双でございましたね。

    女神ソフィア様は、外に行きたかったのですねー、だからロコちゃんの家出癖はソフィア様の為……いえ、やっぱりご自分の為ですわね( *´艸`)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    するな、と言われると逆にやりたくなっちゃうタイプの子ですね!


  • 編集済

     作者 武緒さつき♀

    第64話 黒幕
     扉の向こうに「彼」はいた。

     立派な玉座に座っていたけど、背はワタシと同じくらいに見えた。王宮の騎士みたいに髪は刈り込まれている。汚くはないけどくたびれている黄ばんだ作業服を着た、見覚えのある姿がそこにはあった。
     「チャーミング陛下⁈」

     「やあ、シンデレラ、君なら必ず謎を解き、コンサドーレを出し抜き、ワタシの作った悪魔の鍵を開けてくれると信じていたよ。」

     顔はどこからどう見ても「国王陛下」だ。ただ、作業服姿をしている彼は国王には見えなかったが、まごうことなき錠前オタクの国王陛下だった。

    ◇◇◇

     ドリゼラ姉さんが連れ去られたと知った時、ワタシは天書の智慧を頼った。ワタシの問い掛けに答えてくれた天書の記述だけど、その時疑問に思ったことがある。

     なんていうか、「天書」ってなんでもお見通しで智慧をくれると思ってたけど、その記述は勉強を教えてくれる「教科書」みたいだった。

     思い切って天書の著者は?って項目探してけど見当たらない。

     それから、ワタシはちょくちょく天書の外れのほうの記述を読むようになった。怪しまれないように、毎日ご写本の途中でちょっとだけ別ページをめくって知ろうとした。
     他にも歴代の王妃様、王国の歴史を調べて、天書の著者の正体を探った。

     過去の王妃様にはまったく共通点がなかった。

     最初はそんなもんか、と思っていたけど、後から別の発想が浮かんできた。「共通点がない」のに理由があるんじゃないかって……。

     天書そのものからはなにも教えてくれない。ただ、知りたい智慧には応えてくれる。そして、ワタシはある日、小さな羊皮紙に書かれた内容の意味を知ることになる。

    「鍵を開けて欲しいの?」

     天書は「鍵を開けよ」と書いてあった。

     天書の著者いや、偽天書の著者は、この鍵を開けることができる王妃を待っていたんじゃないかな? だからばらばらの女性を「王妃」として選び続けたんじゃないの?

     普通に考えるとおかしいところはたくさんある。天書の著者が普通の人間なら、何歳なんだよって話になるし、ずっとここにいるんならなんで王妃を選べるんだよって話にもなる。

     だけど、ドリゼラ姉さんの居場所について時の答えをワタシは思い出した。

     天書の智慧ってひょっとして、この王宮にある会員の情報や日々のお悩み事といったあらゆる情報をもっているんじゃない?

     何年生きてて何歳かわかんないけど、わけわかんないくらい膨大な情報の蓄積から「最適解」を導ける人なんじゃないかなって……?

     でも今回は違った。

     おそらく錠前オタクの国王が天書を偽造して王妃に開けさせたかった、つまり趣味の錠前に興味を持ってもらいたかっただけの、それだけのことなのかな?

     王妃が死ななくなることとの関係は?

     天書の智慧でもっているこの国。

     天書の偽造って国民に対する裏切りよね。

     真の天書の智慧ならそれでいい。だけど、「偽天書」ってことは、おかしなことやらされてるんだよね?

     この国のみんなのお悩みを解決し続けた天書の智慧なのに、その天書を偽造なんて理不尽だよね? ワタシが王妃に選ばれた理由がこれなら怒らなきゃいけない。

     お部屋でドリゼラ姉さんとふたりきりのとき、思い切ってこの話をしてみた。

     錠前部屋に辿り着くにしても、ワタシ1人で、この頭じゃどうしていいかわかんない。ワタシが力を借りれるとしたら彼女しかいなかった。
     そして、ドリゼラ姉さんがもしこの話を信じてくれなかったり、協力できないって言われても……、ドリゼラ姉さんが無理だったら誰だって無理だと思えるんだ。

     そしてドリゼラ姉さんはワタシの期待を裏切らなかった。

     偽天書の著者が、多分鍵を開けてもらいたがっている、それを実現してあげたい……、こんな話をあっさり信じてくれて知恵を絞ってスキルも使ってくれた。

     やっぱ最高だぜ、ドリゼラ姉さん。

     ドリゼラ姉さんの「宮殿で迷子作戦」のおかげで、偽天書の著者が待っていると思う場所へ続く「道」だけはわかった。元々は隙を見て侵入しようて話してたんだけど、やっぱり警備がきついのなんの。

     結局、いろいろと考えて偽天書の著者の居場所と思われる場所の警備が一番緩むのは、「ご写本」のときだとわかった。そりゃ王妃が話聞いてんだから、逃げ出すわけないもんね?

     ――と、考えた末に本日、開錠作戦を実行に移したわけ。

     ドリゼラ姉さんの殺人ビンタがコンサドーレに決まるとは思わなかったけどね……。

     「チャーミング国王陛下!鍵を開けた私シンデレラに永遠の寿命をいただけるのですよね。」

     突然、ドリゼラ姉さんがワタシの「本物の」身代わりに進み出た。

     「よかろう、シンデレラよ、我、八星魔王オクタグラム筆頭、原初の悪魔ルージュの名において永遠の命を授ける。」

     こうして妹になりすまして王妃の座におさまろうとして失敗した「なりそこない王妃」ドリゼラは、二度目のなりすましでは大成功し、リベンジを果たしたのである。
     もちろんこれは妹のため、ということにしておこう。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    終盤にかけて急展開きた!?

  • 殺人ビンタw
    いや、サフィール……それを食らうくらいのことはしちゃったよ……(´・ω・`)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    一緒にいたときにあっさり連れ去られたのが、逆に油断を誘ってのでした(笑)。