応援コメント

第17話 初めてのご公務」への応援コメント

  • "刺激が強すぎる"
    ……乙女な…(´ー∞ー`*)イイじゃないかっ

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ノワラは怪力ですが、中身は乙女です!

  • ノワラちゃん無事に聖女デビューできたみたいで何よりです。
    それにしてもサフィール君はパーラ様の裏事情をあっさりとノワラちゃんに話すとは…信頼するには期間が短いですよね。

    1.パーラ様が信頼しているから大丈夫!
    2.何となくノワラちゃんに好意を抱いている?

    2かな、2だと良いなw

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    苦労人なので、同じ苦労を分かち合える人がほしかったのかもですね?

  • 照れて、ネックレスをひったくってしまうシーンが、
    目に浮かびますね(´ω`)

    ロコちゃんと同じ気持ちで見てしまうw

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    心はロコちゃんより乙女なノワちゃんです。


  • 編集済

    作者 武緒さつき

    第17話 初めてのご公務
     たくさんの人の目が私に集中しているのがわかる。

     羨望の眼差しを向けられている。

     思っていた以上に緊張する。

     時々顔が緩みそうになるのを抑えて、キリリとした表情を貫く。

     これが「王妃様」なのね。なんて形容したらいいのかしら、この見つめているすべての人から存在を肯定されているような高揚感。自分を「特別」と嫌でも意識させられるこの感覚。
     私の特別なんて有り余るこの力(物理)だけだったのに……。

     シーラちゃんは毎日これを体感していたの?

     私は初めての公務代行……、いや「影武者公務」で、内から溢れ出る興奮を抑えるのに必死だった。

     ご公務と言っても、首都ハミシバの王立図書館で詰めかけた人たちに手を振って応え、ベランダで決められた文言を読み上げ歓声に応えるだけだった。

     おこなったことは本当にただこれだけ……、それでも人の注目を集めるというのは、思ってた以上にずっとずっと疲れるものだった。

     王立図書館の最初の頃は明らかに高揚感が勝っていたような気がするけど、時間が経つにつれ疲労が勝ってくるようになっていた。シーラちゃんが嫌がるのを初日にして理解してしまった気がする。

    「大丈夫ですか? お休みをとれませんからお疲れでしょう?」

     貴賓席で動けなくて項垂れている私にコンサドーレ様が声をかけてくれた。そろそろ日が傾く時間で、陽光が彼の後ろから射し込んでいた。

    「お気遣いありがとうございます、大丈夫です。体力には自信ありますから!」

    「今日は初日ですから、必要以上に緊張もおありかと思います。数日したら慣れていくと思いますよ」

    「はい。それにしてもシーラ様ってすごいんですね。これを毎日行ってご写本もされたりもされているのでしょう?」

     コンサドーレ様は腕組みをして、少し間を空けてから返事をされた。

    「たしかにそうですが、シーラ様はその……、要領がいいと申しますか、気の抜き方を心得ていらっしゃいます。ですから、ご公務ではあまりお疲れではないようです。どちらかと言えば、ただただ面倒に思っているだけかと」

     なぜか、シーラちゃんの要領のよさと面倒くさがる姿は容易に想像ができた。

    「シーラ様をよくご理解されているんですね。なんだかとてもわかる気がします」

     彼はひとつ小さく息を吐き出した。そのあと、急になにかを思い出したように手を叩いた。

    「そうでした、貴女にこれを差し上げます」

     コンサドーレ様は懐から手のひらに収まる小さな箱を取り出した。蓋を開けると中には黒い宝石の付いたネックレスが入っていた。

    「私が申し上げるのもおかしいかもしれませんが、貴女とシーラ様が同じ格好をしていますと本当に見分けがつきません。ですから、ご公務の際はこのネックレスを着用して下さい。シーラ様は別の色のをしておりますので、それで見分けがつきます」

     コンサドーレ様からネックレスのプレゼント!

     もちろん個人的ではなく、あくまでご公務のため、とはいえとても嬉しかった。

     黒い宝石に見入っていると、彼は私にそれを付けてくれるような動きをしてみせた。いや、さすがにそれはまだちょっと刺激が強過ぎる……。

    「だっ…大丈夫です! 自分で付けれますから! ありがとうございます!」

     私はネックレスをひったくるように彼の手から奪い取った。ちょっともったいないことしたかもしれないと少ししてから後悔するのだが……。

    「次の写本で本日は終わりです。お疲れかと思いますが、最後まで気を引き締めましょう」

    「はい! わかりました!」

     私は胸元にある小さな黒い宝石を軽く握ってから、頷いてみせた。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    王妃のご公務は本当に大変そう……。