第2部
ソフィの報告
いやはや、これは予定通りに事が進んだというのでしょうか?
どうも私が事前に受けていた報告とは違ったようにも思えるのですが……。
やはりイレギュラーなことが日常には起こってしまう。
決まった線路の上を走ることはできないのですかね。
って、決まった線路の上を進むのも面白くないですがね。そりゃ脱線しまくっていろいろ起こってハチャメチャな毎日とかいいじゃないですか。
そういえば確か登場人物もまだ出ていない方々がいたような――そもそも出ていたのにあなたは――っていう人もいたのでは?
でもまあ私はそこそこ活躍できたのでよしとしておきましょうか。私の出番はちゃんとありました。
それで今のところはOKです。もう少し出たかったですね。でも、それだとイチャイチャが減りますからね。そもそもあったのか謎ですが――あの2人何故くっつかない……。
できれば――ルーナ様とセルジオ様がとっととくっついて。子供でも作ってくれたらいろいろOKな気がするのですが。それは――かなり先になりそうですね。あの2人ですから。はぁ……。
あと、あの金髪碧眼の少女――彼女は……。
まあもちろん私はなんとなく知っているのですがね。の見た目は――ですから。でも今はいい感じにルーナ様がかわいいことになっているので、わからないことにしておきましょう。
そうそう、今のところヴアイゼインゼルは孤立。ではありませんが。ルーナ様の意味の分からない強さの攻撃を見せたことにより国王軍。魔王軍。人間界魔界からも距離を置かれている状況ですが――まあこれはこれで大丈夫でしょう。
だって最後はイチャイチャが勝つのですから。あれ?何か違いますね。
最後は合体が勝つ?これも違いますね――最後はポンコツ元次期魔王様が勝つ?うーん。良い言葉ないですね。
とりあえず――今のところこの物語は始まったばかりでしょう。
始まったばかりでないと私が困りますね。私の力をもっとバンバン見せて、私のファンを作らないといけませんから。私のファンクラブとか開設されませんかね。開設されたら私まで一報を。すぐにお伺いします。
そして盛り上がってきたところで――実は黒幕は私だった【大嘘】とかしたいじゃないですか。あっ。この時点で大噓とか言ったら面白くないじゃないですか。私――ミス!黒幕の可能性を自分から消してしまう!
と、とりあえず。先ほども言いましたがこの物語は始まったばかり。
孤立後どうなったんだ?と思う方もいるかと思いますが。まずは私のファンクラブ開設を優先的に――えっ?違う?いやいや、モチベーションって大切じゃないですか。熱狂的ファンの方が一人でもいたら私の勝ち。すべてをぶっ飛ばしてイチャイチャ見学をしましょう。
◆
「――ソフィ!ソフィ!どこにいるの!?修理の途中でどこ行ったのよ!」
おっと、どこからかルーナ様の声が――サボっていたのがバレましたか。
ここは超忙しく裏の仕事をしていたと言いながら。いや、やりながら出ていきましょうかね。
さて、次回。
セルジオ様覚醒!
――大嘘です。
ガチャ。
「――ルーナ様誘拐されてあんな姿に!とかでいいでしょうか?って、ガチャ?」
私が音の方を見ると――ルーナ様が立っていました。さすがルーナ様。私をすぐに見つけるとは。最近絶好調ですね。
「何をふざけたこと言いながらサボっているのよ!」
「――声に出てましたか」
そして私の声を聞いてしまったようで、近づいてきますね。
ということで、逃走しながら――。
「もしかしたら次回。国王軍とか魔王軍そんなのまとめてかかっこい!編乞うご期待!」
「いや、ほんと何意味わかんないこと言ってサボってるのよ。ってか頭打った?セルジオーセルジオいないの?馬鹿が居るんだけど」
「よしまずここで戦争しましょうか」
「望むところよ」
ほんとちょっとしたことで化けるんですね。このお方は。
私は自身満々の表情をしているルーナ様がうれしく。すこし口元を緩めた。
その後私たちのところにやっていたセルジオ様が悲鳴を上げつつ私たちを止めるのは十数秒後のことです。
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