ごわめっ!ばくだんおにごっこ!(5)

『新たな鬼が決まりました。鬼は六華りっか胡桃くるみ鉄平てっぺいです。では開始三十秒のカウントダウンの後ゲームを始めてください。』


 機械音声で淡々と進められる説明に鬼となった三人が従い、他は散り散りに公園を逃げ回る。


「ふみや~!!これからどうするよ?」


 文也ふみやが逃げている最中に横から声をかけてきたのは友達の優太ゆうただ。


「う~ん、しょうじきくるみとてっぺいがおにになってるし、たぶんふたりともおれをねらうとおもうからなるべくこんかいはかくれるほうしんでいこうとおもう。」

「そうか、でもたしかにね。わかった、おれはこんかいてつぼうエリアでにげようとおもうんだ。」

「そうなんだ、がんばって!」

「おう!ふみやもな!」


 そう言って優太は鉄棒のある公園左側エリアに向かって走っていった。


「さて、どこにかくれようかな~?う~ん?やっぱといれのうらかな。」


 文也が隠れ場所に選んだエリアは公園の一番奥にあるトイレの裏手、逃げるにも適している場所を今回は選ぶ。


『にじゅうは~ち……にじゅうきゅう……さんじゅう!いくよ~!!』


 三十秒を数え切り鬼たちが動き出す。


「さて~ふみやくんはどこにいますかね~?」

「なんだ?くるみもふみやねらいか?」

「てっぺいくんもふみやくんをねらっているのですか?ではわたしはこんかいはみをひきましょうかね~」

「お!?ほんとうか?さんきゅーくるみ!へへ、ふみや!まってろよ!」


 鉄平は文也を探すために走り出す。


 爆弾爆破まで残り四分。

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