ごわめっ!ばくだんおにごっこ!(3)

「さて、どうしようかな~くるみ、いまのままじゃつかまえられないしな~」

「いそがないとじかんがないのではないのですか~?」

「そのてにはのらないぞ、くるみ!!」

「なんのはなしですか~?」


 くるみはぜったいにおれのれいせいさをみだしてうごきをたんじゅんにしようとしてるんだ!そのてにはのるもんか!


 文也ふみやは思考を巡らせながらも胡桃くるみとの距離をじりじりと詰めていく。


 かけにでるしかないのかな……


「ぜったいにかつ!うおおぉぉぉ―――――!!!」


 文也は大声を上げながら胡桃に向かってもう突進した。


「う~ん?それではさきほどとおなじけつまつになりますよ~」


 文也は先ほどと変わらない攻めを続ける。もちろんすべてかわされていく。


「まけずきらいなせいかくはすきですが、しつこいだんせいはきらわれちゃいますよ」

「しってるよ。そしておれがなにもかんがえずにおなじこうどうをくりかえしているとおもったのか?」

「……?」

「みぎあし、きをつけたほうがいいんじゃない?」

「……ッ!?」


 胡桃は文也の攻撃をかわしながらもゆっくり後ろに下がっていた。もちろんかわしながらも後ろはチラチラとだが確認していた。が、足をすくわれた。それはほんの小さなぬかるみしっかりと見ていれば踏むことのなかったぬかるみ、ただ文也との攻防のために見落としてしまっていた。


 その小さなぬかるみは容赦なく胡桃の足をすくい胡桃はコケそうにになる。


 ただコケることはなかった。


「つかまえた!……あし、だいじょうぶか?」

「あらら、つかまっちゃいましたね~あしはささえてくれたおかげでだいじょうぶです、ありがとうございました~」

「いいよ、はいこれ」


 文也はポケットから残り二分を告げるタイマーを胡桃に渡す。


「こんかいはかんぱいでしたね~のこりにふんですか~あまりじかんはないですが、だいじょうぶですかね。じゃあふみやくん?にげてくださいな~」

「おう!にげるよ、くるみもがんばれよ!!」

「はい~」


 残り二分、鬼文也から胡桃へ交代。

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