ごわめっ!ばくだんおにごっこ!(2)
「……にじゅうな~な……にじゅうは~ち……にじゅうきゅ~う……さんじゅう!げーむすたーと~!!」
「くるみたちみっけ!たっちしてやる!」
文也は公園の中央にあるドーム型の遊具の裏手に回り視界に入った人たちを追う。視界にいたのは
「あらら~みつかってしまいましたね~」
「ふみや、できればあっちにいるてっぺいのほうにいってはくれませんかね?」
「え~どうしてさあやと。それにだいじょうぶ、だいじょうぶ、さいしょにねらおうとおもっているひとはきまっているから!」
「だれです?」
「へへ~ん!いったいいちでしょうぶしようぜ、くるみ!!」
文也は胡桃を指さし一対一の勝負を申請する。
「くるみにはいつもいつもまけてばっかだからね!こんかいはかつ!!」
「ふふっ、いいですよ~じかんもないでしょうからはやくやりましょうか~」
「へへん!いったな~いざ!しょうぶ!!」
勝負の声を上げた瞬間ダッ!っと胡桃に向かってダッシュする文也、胡桃はその場から動く気配はない。
「にげないなんてばかだな!かんたんにつかまってしまうぞ?」
「さ~それはどうですかね~」
文也は動かない胡桃にも容赦なく手を伸ばす。
「たっち―――!!!」
文也のタッチ宣言、ただその宣言が実現することはなかった。
文也の手は胡桃の左肩を目掛けて手を伸ばすがすんでのところでかわされる。
「な!?」
かわされても文也は諦めることなく手を伸ばし胡桃に触ろうとするがすべてすんでのところでかわされていく。
「な・ん・で!さわれないんだ!?」
「ふふふ、ふみやくんのうごきはだいたいたんじゅんですからね~うごきをかえないとずっとつかまえることはできませんよ~」
「くっそ~!!」
胡桃の言う通り先ほどから胡桃と文也の二人の攻防は続いているが文也が胡桃を捕まえられる気配が全然ない。
「うう~じかんないのに~どうしよ~」
「べつの人をねらってみてはどうでしょうか~」
「くうう~いやだ!ぜったいにくるみにかちたいっ!!」
「ふふ、いいですね。そういうところがすきですよ~やりましょうか~」
「いいぜ、やってやる!!」
爆弾爆発までのこり三分。
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