さんわめっ!まんじゅうかり!!(1)

 どっちどっちゲームが終わり一行は他の幼稚園児が集まっている室内遊具エリアへ向かった。


「おお~ふみやたちだ~どうしたの~」


 遊具エリアで遊んでいた一人が文也ふみやたちに話しかけてきた。


「あそびあいてをさがしていてな!みんなどうかな?あそばない?」


 文也が誘うと周りで遊んでいた園児たちが集まってきた。


「おお!いいな。」

「きょうはなにしてあそぶの?」

「あそびたい!」


 文也はこの幼稚園内では面白いゲームをよく考えるゲームマスターという称号を貰っているため誘えば基本的には面白いことに夢中な園児たちは集まってくる。


 文也の誘いで集まった園児は文也たち五人を含めて十五人ほど集まった。


「十五人ですか~けっこうあつまりましたね~」

「そうだね!じゃあじゅうごにんだから~……そうだ!まんじゅうかりげーむをしよう!!」

「はい!まんじゅうげーむ?ってどういったげーむなんだ?」


 一人の園児が首を傾げて文也に聞く。


 饅頭まんじゅう狩りゲーム―――ルールはいたってシンプルであり、準備としてはゲームマスターを一人決めるだけ。ゲームの進行は次の通り。ゲームマスターが動物の名前を言う。例えば「サル」や「ライオン」など、これらの動物の名前を言ったらゲームを行うプレイヤーは言われた動物の名前の文字数の人数で集まり座る。サルであれば二文字なので二人組のグループを作る。もし座れなけらばゲームオーバーというペアを作れるかゲームだ。


 またこのゲームにもルールはあり組んだ人とは次のお題では組んではいけないというルールや残り人数の半分以上の文字数の動物は言ってはいけないなどがある。


 そしてゲームオーバーになってしまったらまんじゅうに食べられてしまう。(今回もまた回避の仕様がないデスゲームへと変貌してしまう。)


「―――っていうかんじのげーむだよ!」

『へ~』

「たのしそうだね!」

「うん!やろう!」

「それじゃあげーむますたーはだれがやる?」


 みんなに聞き辺りを見渡していると一人手を上げている園児がいた。胡桃くるみだ。


「は~い、わたしがやりますね~」

「ほかにやりたいやつもいなさそうだしじゃあくるみおねがいね。」

「は~い、まかされました~ではいまからまんじゅうかりげーむをはじめたいとおもいます~」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る