第2話

「・・・あれ、財布どこやったっけ。」


学校の昼休み

俺は購買にパンを・・・パシリとしてだが

買いに行こうとしていた


のだが、財布がない

今日も朝にしっかりと入れたのは確認したし

元々財布を使う機会も学校ではほとんどない


と、なると・・・


「あいつらだろうな・・・。」


俺が後ろを向くと

教室のロッカーの辺りで

ニヤニヤと笑みを浮かべている集団がいた


購買の食べ物は十分ほどですぐになくなってしまう

早く返してもらわねば・・・


俺はすぐにロッカーの方へ移動する


「財布返してくれない?買いに行けないんだけど。」


僕は当然で当たり前のことを言った


「こいつ、またいちゃもんつけに来たぞ。」


「へぇ~、自分が忘れたからって"また"言い訳するんだぁ?」


彼らの笑いに

だんだんと高揚感が含まれていくのが

目に見えてわかった


「・・・今日も放課後?」


「あぁ、そうだよ。よくわかってるじゃん。」


「なのになんで財布は忘れちゃうのかね~?」


「「「アハハ!」」」


そんな風に笑いながらその集団は

廊下の方まで歩いていった


・・・俺にはよく分からない

弁当だって作っても作ってもらってもいないのに

なぜ、こんなにも焦らずに

俺のことで時間を潰せるのだろうか


彼らの去っていった後を見てみると

自分の財布らしきものが

落ちているのに気がつく


拾ってよく見てみると

中身は全部抜き取られており

外見もボロボロになっていた


「お金だけ持ってくって言うなら、普通にあげたのに・・・まぁ、いっか。」


俺は自分の席につき

弁当を食べ始めた

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