第5章 勝負
コンテスト当日
俺は、あの赤い丸の店の前で店長と待ち合わせていた。
俺が、そこに着いて10分ほどで店長が来た。
赤い丸「では、審査会場へご案内します」
そういうと、店長はふわふわと揺れながら、丘の上の方に向かって進んで行った。
しばらく行くと大きなテーブルと椅子が五つ置いてあった。
その椅子の一つに座るように店長に促され、俺は座った。
赤い丸「もうじき他の方も来られます。私は、店に戻って準備しなければなりませんので、一旦帰ります。コンテストが始まる直前にはまたここに来ますので、すみませんが一人でお待ちください」
そういうと、店長は俺一人置いて店の方へ飛んでいった。
よく見ると数メートル前方に立ち入り禁止のテープらしきものが張ってあり、その向こうに、赤い、色々な大きさの球体と青い、こちらも様々な大きさの立方体が集まり出していた。これらの物体はおそらくこのコンテストの見物客なのだろう。
しばらくすると審査員席であるこちら側の席も席が埋まり出し、少し黒くなりかかった赤い球体、白い横線の入った青い立方体、オレンジの三角錐、そして最後にこの村の村長である紫の三角錐が椅子に座り、コンテストの開会が宣言された。(しかし、マイクも見当たらず、司会者も見当たらない。声だけが、スピーカーから聞こえていた。)
「これより第20回コーヒーコンテストを始めます。このコンテストでは、『赤の球体(スフィア)』と『青の立方体(キューブ)』それぞれの店に3つのメニューで対決していただきます!」
「ではまず一つ目のメニューは…?」
ドラムロールが、軽く流れた。
ジャン! ドロロロ…。ジャン!
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