第4章 再訪
あれからしばらくは、あそこには近づかないようにしていた。
しかし、ひと月ほど後、どうにも30番地の向こうが気になって、再び俺は、彼の地へ出かけることにした。
例の境界線を越えると、そこには、以前とは違う雰囲気が漂っていた。
あの喫茶店の辺りから向こう側へ、紙で作ったアーケードのようなものがあり、いかにも、これから何らかの催し物があります、と言わんばかりであった。
俺は、とりあえず例の喫茶店に入ってみることにした。
カランコロン
小気味のいい音が、俺を出迎えた。
しかし、肝心の店長は、そこには居なかった。
俺「とりあえず、誰もいないのなら、適当に座って待つか」
そう考えた俺は、テーブル席の一つに着いた。
すると、テーブルの上には1枚の紙があり、それが、各テーブルに置いてあるのに気づいた。
俺は、その紙を読もうと持ち上げた。
しかし、読めなかった。そこに書かれていた文字は見たこともないものだったのだ。
諦めてその紙を下に置こうとした時、店の裏から、カランコロンと音がして、店長が入ってきた(漂ってきたという方が正しいのかもしれないが…)。
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