第15話

 もう、最高の気分だった。

 1億円が手に入る。母を助けられる。

 文緒はスキップしながら、ゴールへ向かった。


「ゴール、おめでとうございます。では、賞金をお渡ししますか。なんて、言うと思いますか?」

「え、え、え、え、え?」

「これはデスゲームなんですよ。実際人が死んでいる。犯罪行為です」

「え、どう言うことですか?」

「この人生すごろくゲームは犯罪です。なので、ななにも差し上げることができません」

「つまり、この人生すごろくゲームは、無意味だったと?」

「まあ、あなたたちにとっては。ですが、私にとっては違います。最高のエンターテイメントでした。参加してくれたあなた方には、感謝してますよ」

 文緒は絶望した。

 主催者はニヤリと笑った。

「その顔が見たかった。絶望に彩られたその顔を」

 文緒の足元の床が開き、文緒は絶望うちひしがれながら、奈落に落ちて行った。


終わり

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人生すごろくゲーム 浅貴るお @ruo

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