第十一回 住野よる著 麦本三歩の好きなもの
レポートおわっっっっっっったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
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てなわけで今回紹介する本は『住野よる著 麦本三歩の好きなもの』です。第一集と二集がありまして、僕は最近二集の方を読みましたので、多分そっち寄りで話すと思います。
主人公は大学図書館勤務の二十代女性、とっても変換で出にくい名前の麦本三歩ちゃんです。本編ではその子以外の名前は出てこず、それによってこの一人の女性にのめり込める作品となっています。
ジャンルは日常連作短編集です。やっぱりこの作品で特筆すべき点としては、三歩ちゃんの強烈なキャラクターにあると思うんです。ちょっと天然でおっちょこちょいで、大事な場面でもそうでない場面でもくどいほど言葉を噛みまくる。そんな要素について語り出したら止まらないキャラクターです。僕のこのキャラの好きなところは、社会に対してこうだ! みたいな思想強い感じじゃないというか、やっぱ人ってこんなんだよね、ってなるところなんです。これは第二集にあるSNSについての話に顕著に出ています。あー、三歩ってキャラっていいなーと思いつつ、別にこの子のようにはなりたくないなー、ってなる不思議な魅力があると思います。他にも怖い先輩、とか優しい先輩とかおかしな先輩とか、魅力的なキャラクターが出てくるので、自分の好きなキャラを探せると思いますよ。
あともう一つ特筆すべき点として、文章があると思います。めっっっっちゃめちゃぶっ飛んでるんですよ。絶対ネットスラング基礎は履修してるでしょって感じがして(ちょっと言いすぎかな)、電車とかで読むとにやってなっちゃう部分があるので気を付けて読みましょう。
おっちょこちょいの後輩ポジションの三歩ちゃん。そんな彼女の何気ない日常を覗いたら、ちょっと自分の日常も明るくなるかも。ちょっと頑張れるかも。そんな短編集です。あーなんか軽い話読みたいなーって思ったらめっちゃめちゃにぶっ刺さると思います。僕は第二集を呼んで、凄いぶっ刺さりました。その前に鬱々とした作品読んでたのもあって、やっぱりこういう感じでいいんだよ! ってなりました。
えーそれでは私、ここから目を開けている間は勉強と生命維持活動にしか時間を費やさないというポリシーを掲げますので、ぼくらとパラフィリアの執筆、こちらの執筆もいったん止まります。また次回、ザ・夏休みシーズンにお会いしましょう!
次回の備忘録「伊与原新著 月まで三キロ」
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