第2話 ・・・・・
はっと目が覚めると自宅の見慣れた天井だった。
「え………、あ……鳥! ブッコローは? オカザキさんは?」
起き上がり、周囲を見回すが誰もいない。
「あれ、もしかして……夢…だったのか」
異世界に行っていたのか。それとも夢だったのか。
「鳥がベラベラ話して、文字が読めない異世界とか……」
ため息をつき、手をふとみると、ガラスペンを握ったままだった。
「これはガラスペン……やっぱり夢ではなかったのか」
ガラスペンがあるということは異世界へ行ったということだ。
ブッコローが言う通り、スマホのデータにはなにも残されていなかった。
ただ、ひとつだけ証拠となり得る不思議な現象が俺に起こり続けている。
クレジットカードに毎月、なぞの引き落としがあるのだ。
毎月、引き落とし金額が6,666円。
引き落とし先はユウリンドウ
この世界にユウリンドウという店はない。
「これが代償ってやつか?」
ブッコローがいう代償がこれならば現金すぎるが、どこか納得してしまう節もある。
これが俺が行った異世界の話だ。
実際に異世界へ行った話だから特に面白いオチもない。
ただ、新横浜の小学校に、異世界への扉があると聞いても行くのは止めてほしい。
それだけを伝えたくてここに書いた。
それでは。
ブッコローしか知らない世にも奇妙な異世界 アカネ ミヤム @m_sirotan
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