第42話【1990年12月号の主な掲載作品】

《表紙》

・ユミナ戦記(表紙イラスト:春巻秋水氏)


《巻頭特集》(カラーページ)

・特集1:ユミナ戦記

・特集2:雷の娘シェクティ

・特集3:ロードス島戦記

・特集4:神の盾レギオン『獅子の伝説』


《小説》

・神の盾レギオン『獅子の伝説』(著者:六道彗氏、イラスト:鈴木雅久氏)(新連載)

 →異世界冒険ファンタジー。神の盾を巡る戦記物。

・雷(いかづち)の娘シェクティ(著者:嵩峰龍二氏、イラスト:末弥純氏)

 →異世界冒険ファンタジー。シリアス。

・風の大陸(著者:竹河聖氏、イラスト:いのまたむつみ氏)(巻頭カラー)

 →異世界冒険ファンタジー。シリアス。

・ユミナ戦記(著者:吉岡平氏、イラスト:春巻秋水氏)

 →異世界冒険ファンタジー。現代から異世界へ転移。

・星空の天幕(著者:冴木忍氏、イラスト:森田理論氏)(後編)

 →異世界冒険ファンタジー。宝探し。貧乏大脱出。不幸。後の『道士リジィオ』シリーズ。


《コミック》

・マトゥルスの血族(著者:沢田一)

 →異世界冒険ファンタジー。活劇。

・アディティア(著者:こばやしひよ氏)

 →異世界冒険ファンタジー。あやかし退治。

・ポゼッション・トレーサ(著者:米村孝一郎氏)(新連載)

 →近未来SF。犯罪捜査もの。憑依能力者もの。

・ドラゴンハーフ(著者:見田竜介氏)

 →異世界冒険ファンタジー。ギャグ、コメディ、コント。


《TRPGリプレイ》

・ソード・ワールドRPGリプレイ(著者:山本弘氏、イラスト:幡池裕行氏)

 →ソード・ワールド。『虚空からの侵入者』の後編。


 巻頭特集はここでも『ロードス島戦記』のOVAが上げらていますね。さすがに表紙になることはありませんでしたが、同じ角川系列として、総力を上げてプッシュしていることが良くわかります。

 ここでは第3巻『黒衣の騎士』のシーンが幾つか掲載されています。ついにマーモ軍が登場です。あの伝説の黒騎士アシュラムも登場します。

 当時、声をあてられたのが神谷明氏でしたが、私にとっては『キン肉マン』(キン肉スグル役)と『北斗の拳』(ケンシロウ役)のイメージがとても強くて、とても不思議な感じがしたのです。

 そう言えばあの頃は声優さんの数が絶対的に少なくて、色んな作品で声優さんがかなりかぶっていたんじゃないかな? 俳優さんが声をあてるのも珍しくなかったし(元々ルパン三世などそうでしたからね)。

 少なかったからこそ、その声優さんの代表キャラが確立されたと思います。

 今は声優さんの数もあふれ出ていますし、アニメ作品も多数ありますから、例え特定の人気声優さんでも代表キャラのイメージが全く沸きません。


 あとこのOVAはかなり作画の質が良かったと思います。関わっていた方々の技量もさることながら、結構な制作費を投入したのではないでしょうか? あの頃のOVAにしては人気の高い作品になったと思います。

 今でこそCGがあり、スキャナーもあり、むしろ原作コミックよりも見栄えの良いキャラクターが増えましたが、あの頃は複数の下請け業者に注文して、手描きしてもらった時代です。毎回作画が違うという今では考えられないこともありました。『北斗の拳』が正にそれでしたが、それはそれで今見ると、つっこみどころがあって逆に楽しいものです。


 小説では『神の盾レギオン』が連載開始。ごめんなさい。これ、当時も全然読んでいません。

 ジャンルも巻頭特集の記事を読んで、そんな感じに書きました。違っているかも知れませんが、ご了承ください。

 ただキャラクターのイラストがいつも華やかで、気品を感じていました。


 『星空の天幕』の後編が載っていました。単行本時に裏話が書いてありましたが、元々は『メルヴィ&カシム』を連載するはずだったとのこと。ですが諸事情で連載が叶わなくなり、急遽別作品を考えた結果がこの作品とのことでした。

 そのまま『道士リジィオ』シリーズへと発展し、人気も出ましたが、未完で終わりました。4巻のあとがきでは、次はいつ出せるかわからない旨が書かれていました。


 コミックでは『ポゼッション トレーサ』という近未来SF作品が始まりました。憑依能力を使って犯罪捜査をする作品です。一種の幽体離脱で、ターゲットに憑依する形ですね。スタンドの逆パターンみたいな感じです。

 この作品、何となく好きだったのです。単行本は1巻で終わってしまったと思いますが、ちゃんと今も本棚にありますよ。作者の米村孝一郎氏のラフな感じの絵柄がとても好きでした。

 今はどうされたかわかりませんが、2000年代では小説の挿絵でお見掛けしました。

 

 ここまで駆け足で1990年の『ドラゴンマガジン』を見てまいりました。

 次回はざっくりした振り返りを書いて、第2章はおしまいとします。

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