またね

勝利だギューちゃん

第1話

「またね」

「また・・・」


久しぶりに一緒に過ごした、幼馴染の女の子との、別れの時だ。


ドアが閉まる。

列車は発車する。


夏休みを利用して、幼馴染の彼女に会いに来た。

僕は、小学生までここに住んでいた。


そして親の都合で引っ越す事となる。


その時は、すぐに会えると思っていた。

だが、現実は甘くない。


中学生、高校生となると、いろいろと忙しくなる。

とても、彼女に会っている時間などなくなる。


彼女もそうだろう。


そして、高校を卒業をして、大学生となる・・・

といいたいのだが、受験に失敗をして、浪人生となった。


そして、小学生まで住んでいたこの町に久しぶりに来た。

気晴らしだ。


おそらくは、彼女は変わってしまっただろう。

なので連絡はしていない。


・・・のはずだった。


駅に降りたち駅舎を出る。

すると懐かしい顔が、駆け寄ってきた。


大人っぽくはなったが、面影はある。


彼女は僕に、こう言った。


「おかえり」

僕は答える。


「ただいま」

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またね 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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