あの時の気持ちを忘れないように想いあっていたい

第54話 卒業式

式に出ずに幼馴染と校舎裏でタバコを吸う。

幼馴染もダルいからって2人でサボった。

今日で学校は終わり、最後までサボって先生ごめん。

髪の毛明る過ぎてどうせ行っても式に入れてくれんよね？

仰げば尊しが聞こえてくる。

学生じゃなくなるけど大人でもない。

肩書は自分次第で何とでも出来るようになる。

すごく自由だ。

昨日、明日は絶対に来て荷物を片付けなさいって先生に言われた。

言われた通りに机の中に置きっぱなしの教科書

を全て捨てたし、もらったスリッパはありがとうございましたってメモつけて先生達の靴箱に置いてきたから、誰かしまうだろう。

幼馴染は式の後のHRは出て卒業証書貰うのと友達と話すってわかれた。

最後に学校で唯一好きだった場所だけ行こうと思う。

美術室へ行く時だけ使う屋根がない渡り廊下。

ここはお昼ご飯食べたりサボってジャンプ読んだ場所。

今日は天気がよくて空には飛行機雲がスーッと伸びてる。

知っているクラスの子全員の連絡先を消去した。

まなみちゃんのも、もちろん一緒に消去。

うちの中の暗黒時代が終了した。

清々しい気持ちで家に帰る。

今日の天気と同じでうちの心も晴れていた。