第6話

――まぁ落ち着けって。ほれ、あそこに見えるのは何だと思う? ご主人が指差す方向を見てみると、そこには一台の自転車が置かれていた。……まさかとは思うが、あれに乗るつもりなのか?だとしたら正気とは思えない。

そもそも吾輩達では乗れないであろうし、それ以前にこのご時世で自転車に乗っている人など殆どいない筈だ。もし居たとしても、それは確実に変人である。

――フッ……どうやら分からないようだな。いいか、よく聞くんだぞ。あの自転車こそが俺の理想郷への架け橋となる存在だ!……はぁ、やっぱりそうですか。

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