第4話

――あら、こんな時間に珍しいわね。

何か用事でもあるの?……特に無いです。はい。

――まぁいいけど……。ところで、あんたの名前は決まったのかい? えっと……まだ決めていません。

――ふーん、そうなんだ。まぁ頑張りなさい。

そう言い残すと、奥様は再び料理へと意識を向けたようであった。…………よし、決めたぞ! 今度こそ絶対に名前を考えてやるからな!!待っていろよ!!! その後、無事に夕食を終えた吾輩は、再びご主人の元へと向かった。

――おお、来たか。それじゃあ早速行こうぜ! 吾輩が返事をする間もなく、ご主人は素早く吾輩を抱き上げると、そのまま玄関へと向かう。……やはりと言うべきか、今日も猫に会いに行くようである。

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