小説の悪女に転生したので原作を無視して勇者に殺されるはずのラスボス魔王の眷属になろうと思います!
ちーずけーき
私はどうやら悪女に転生したらしいです
―――生前私がよく読んでいた本があった
『壮絶のディクロス』
主人公の勇者が成長し魔王ディクロスを討伐するまでの物語だ
だが主人公には様々な厄災が襲う
そう、私はその厄災の一つ、彼の婚約者で幼少期に彼にトラウマを植え付けるキャラ、悪女シャーロット・ミアナイア・クライ
クライ侯爵家の...‥令嬢に転生してしまったのだ
前世のことはよく思い出せない
でもこれだけは言える
私はこのまま原作道理進むと必ず死ぬ
私が鏡を見ると紫色の艶があるストレートな足元まで伸びた長い髪、黄金色の瞳、小説のキャラだけあって絶世の美少女が写っていた
前世でどうして死んだかわからないけどこのチャンスは逃せない
原作を回避するには...‥‥‥‥
あら、そうだわ!
私はまだ10歳、主人公とも会ってない、丁度今日は満月の夜だから...‥‥‥‥!
この侯爵領に魔王ディクロスが来るはずよ!!
理由は知らないけど‥‥‥‥でもこれで魔王ディクロスに会えるわ!!
後は魔王ディクロスの眷属になってディクロスの運命を変えるのよ
という事で私は今、侯爵領の魔森に居る
ここは魔王が最後に勇者に殺される場所でもあり魔物が歩き回っている場所
シャーロットは一応魔法の才もありここに来るまで沢山の魔物を殺してきた
私は目の前の祠に手をかざす
そして小説に書いてあったこの祠の封印を解く呪文を唱えた
『深き眠りから目覚め全てなるモノを食らいつくせ―――
祠からは数多の光が差し私は眩しくてつい目を閉じた
目を開けると...‥‥そこに居るのは予想通りの人物がいた
「魔王ディクロス様」
「お主が余を呼び出したのか、」
「私を眷属にしてください!!」
私は―――目の前に居る10歳くらいの容姿をした黒髪に真紅の瞳の絶世の美少年、魔王ディクロスに土下座した
ディクロスは信じられないものを見る目で私を見る
「何でもしますから眷属にしてください!」
「は!?」
私はディクロスがYesと言うまで土下座した
あれから10分程でディクロスは折れた
「いいか、眷属になったら悪魔になるんだぞ!?人間にはもう戻れないんだ」
「存じております」
「本当にいいんだな」
「はい」
ディクロスは渋々私の体に魔力を流す
魔力が流れる度に体が軽くなり髪の色が変わった
髪は紫から銀髪に
瞳は黄金色から真紅の瞳になり
背中からは黒い大きな鳥のような翼が生えて
そして何故かメイド服を着ていた
「あの...‥何でメイド服なんでしょうか?」
「さあ?」
こればっかりは原作小説のラスボスも分からなかった
メイド服は大人しめの服で黒をベースにしたシンプルなデザインだった
うん、服は締めるか
ディクロスは貴族が着るような宝石が着いた威風がある服だ
落差がありすぎる
まあ眷属の私にはこれくらいが丁度良いのかな?
「では改めてよろしくお願いします、ご主人様」
「ああ...‥‥‥‥そう言えば名は?」
「シャーロットです」
「分かった、シャーロット」
こうして私達の旅が始まった
小説の悪女に転生したので原作を無視して勇者に殺されるはずのラスボス魔王の眷属になろうと思います! ちーずけーき @04110411
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