第13 イメージ

きゃああーーーーっ!

誰か助けてーーー!


ナンダ?コンナヤマオクニダレカイルノカ?

男は声のする方へ走った。


ヒグマ、、。キムイカムイ。

オンナ、オソッタノカ、、。


男は背中に背負った弓を放った。

ヒグマの右目に命中した。

ヒグマは恐ろしい鳴き声をあげると男の方へ向かって来ようとしたが、ぐらりとからだがよろめいて崖から滑り落ち手行った。


キムイカムイハ、ウェンカムイニナッタ、、。

男は悲しかった。


ううっ、、。

女が足を押さえて苦しんでいる。


ミセロ。

爪でザックリ裂かれた足は骨が見えていた。

激しく血も流れている。

男は頭の布を取るときつく足に巻きつけると

女を背負って走りだした。


リンコは鮮明な映像に恐怖で思わず

ガクホの手を払いのけた。


今の何?ねぇ、なんなの!


僕にもわからない。ただ夢を見るんだ。

何回も何回もね。

ガクホはそう言った。


ちょっと待って!

なぜ、あなたのイメージする事が、私につたわるの??


わかりません。ただ、入院した日に森野さんに触れた時、森野さんには伝わるとわかったんだ。


お願い!ちょっと待って!

混乱してるの!

ごめん、私、帰るわ。

リンコはエレベーターさえ待つ事ができず、

階段を駆け上がった。


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