第575話 混乱するアインランド王国
ゲート網をリモートシャットダウンして全ての物流が止まってしまい1日も経たずに王都が大混乱となる。
勿論俺の魔動電話に引っ切りなしの着信があるの物の俺は華麗にスルーする。
と言うか、いい加減五月蠅いので魔動電話が繋がらなくなる『時空間庫』に放り込むのであった。
そうすると、結婚後も王宮魔法師団に居るユキちゃんからジュンペイに電話が掛かって来てしまいスルーするのに失敗するのでであった。
「お父様、良かった何かゲートが繋がらなくなって更にお父様の電話に繋がらないって王宮の方から私の所に連絡が来たんですが。」と少しウンザリした声で言うユキちゃん。
「ああ、王宮側の契約不履行で全ゲートをリモートシャットダウンしたからね。今後も馬鹿な取り巻き連中を解任しない限り復旧はしないぞ。お前も余り振り回されない様に上手く立ち回りなさい。」と言って簡素に状況を伝えたのだった。
「もぅ~・・・。」と困った様に呟くユキちゃんの溜息で電話が切れたのであった。
とは言ったものの、これをちゃんとに王宮に要求として突きつけないと駄目だな。
しかし今の勢いのままのテンションで王宮に殴り込みに行くと、マジで国王陛下の馬鹿な取り巻き共を抹殺してしまいそうである・・・だからどうしたものかとイライラしながら悩むのであった。
そしてこれ以上ユキちゃんに迷惑が掛かってはいけないので、渋々『時空間庫』から魔動電話を取りだして連絡しようかと思って居たら間髪入れずに向こうから掛かって来てしまったのだった。
電話の向こうの取り巻きの一人である新宰相は大層お怒りで、直ちにゲート網を復旧する様に俺に電話の向こうで怒鳴って居た。
しかし、契約不履行なので嫌だとキッパリ吐き捨てると、更にヒートアップし、兎に角王宮に出頭せよと言うのでいい加減頭に来て居た俺は売り言葉に買い言葉で直ぐ様王宮にゲートで移動して、新宰相の間抜け面を拝みに行ったのであった。
突然宰相の執務室に現れた俺に驚く傷心者の宰相は焦って警備者を呼ぶも警備は相手が俺と知って遠巻きに様子を窺うばかりで排除行動はしない。
「来いと言っておいて何だ?」と宰相に凄むと途端に青い顔をする宰相。
そして正常化して欲しいのであればまずは国王陛下に謁見をさせろと言い寄るのであった。
散々ごねた後、俺が「じゃあ帰る。」と言うと慌てて引き留めて国王陛下への謁見を手配するのであった。
漸く謁見が実現すると青い顔をした国王陛下が気拙そうに俺の前に現れた。
「オオサワ卿、して今回の騒動は?」と訊いて来る国王陛下。
「お恐れながら、国王陛下の側近の悪政の所為でございます。亡き国王陛下がお悲しみになる様な側近を重用した結果でしょう。そう言うのを奸臣と言うのですよ。」と率直に述べる俺。
「ふ、巫山戯るな!!無礼でありろう!」と騒ぎ出す取り巻きの連中を無視して、
「陛下はこんな輩に国の重要なポストを与えて仕舞ってこの国を滅ぼすおつもりですか?ご乱心されているのであれば、弟君に王位を譲って退位された方が宜しいかと。」と本気の殺気を込めて具申する俺。
途端にアタフタして、しどろもどろになる国王陛下と殺気に当てられて青い顔で震える側近達。
結果どうしたら元通りに復旧してくれるかと言う言葉が国王陛下から出て来た。
なので『l国王陛下を惑わせた罪で』側近の処罰とその要職を嘗ての者に戻す事、そして国内の税率も戻す事、勿論我が家西払うゲート里長の%の収益も然りである。
それらを呑まない場合は国が滅んでもおかしくないとコンコンと国王陛下に諭したのであった。
根が素直なボンボンの国王陛下おれの意見に少しずつ心を開いたのか聞く耳を持ち始めて俺の顔と自分の取り巻きとを見比べ始めたのであった。
そして判決は俺の方に傾き取り巻き連中の解任が決定した。
俺は旧宰相閣下や要職ポストの人材が復帰し、止まって居る送金が復活次第復旧すると言い残して王宮を去るのであった。
王都邸に戻った俺は念の為ユキちゃんに電話を入れて事の次第を報告したのであった。
報告の電話では終始「そんな事まで言っちゃって大丈夫なの?」と凄く心配されたのであった。
しかし、その心配は的を得て居た様でその日の夕刻になると、我が王都邸に王宮騎士団が詰め掛けて来て俺の身柄を捕縛しようとして来たのだった。
どうやら俺が帰った後で国王陛下が側近共に丸め込まれた様で半旗を翻したのだろう。
こうなったら仕方が無い。
「降伏する者には手出しはしないので、直ぐ様ここを離脱せよ。残る場合は腕の1本は覚悟して貰うぞ。」と宣言をして100名からなる王宮騎士団に立ち向かう俺とオオサワ騎士団。
その戦力差は圧倒的で、アッと言う間に100名の王宮騎士団が鎮圧されてしまったのだった。
呻き声を上げて横たわる王宮騎士団の騎士達を尋問してどう言う経緯で我が家に凸って来たのかを事情聴取したのだった。
やはり結果は推測通り、俺が帰った後に側近に説き伏せられてコロッと意見を変えた国王陛下が前言撤回して側近共を復職させて、宰相の命によって出撃させられた事が判明したのであった。
其処で俺は王宮魔法師団全員を捕縛させて、監禁し、王宮ヘ乗り込む事にしたのであった。
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