第565話新たなる使い道
新しい敷地の邸宅と宿舎の内装も完全に完了して引っ越しも終えて、旧敷地が空いた為、俺は跡地をどう利用しようかと思案する。侯爵家の邸宅としても遜色の無かった広さの敷地故にかなりの広さの好立地である。
普通に考えれば売る所だろうが、生憎お金に困っては居ないので、下手に売り払うより所持したままで有効活用した方が良いだろう。
とは言っても、基本的に貴族街にある為店舗やなんかに使うのは憚られる。
そんな訳で一頻り悩んだ結果出した答は、領地を持たない我が家の場合不要だとして持って居無かった騎士団を創設してここに本拠を置こうかと言う事だった。
貴族家、そして伯爵家よりも上の爵位の貴族は国の有事に備えある程度の紙幣や領軍を持つ事を是とする風潮にあるので、法衣貴族とは言え我が家もそれに倣った感じだ。
そうすれば広さが倍となった新敷地の方の経費やその他を任せる事が出来るしより子供らも安全となるだろう。
こうして新たなオオサワ騎士団を作る事にして王都で募集を掛けてオーディションを行う事にしたのであった。
オーディションには冒険者上がりの津和子のや貴族の次男以下の子弟等が多く集まり、剣術の腕は勿論の事、オオサワ商会をベースとした我が家の事だけに平民に対する差別意識や選民意識の無い者を選ぶのに苦労したのであった。
トーナメントで対戦して貰って順位を決めて最終敵におれとの個人面談を経て何とか300名から150名にまで絞ったのであった。
こうして決まったオオサワ騎士団は、元王宮騎士団副団長であったコベンスクさんに騎士団長を務めて貰い、コジー君達魔法組と上手く連携を取って貰う事にしたのであった。
このコベンスクさんを鑑定EXで鑑定すると
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【コベンスク】:元ヤリンスキー子爵家の三男で元王宮騎士団副団長
レベル:12
スキル:気配察知 剣術 投擲 体術 弓術
グレンラッダ流剣術の使い手。
備考:実力の無い癖に不正塗れで選民意識の高い王宮騎士団長と反りが会わずに退団した。
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となかに高レベルで手合わせした事は無い物の『グレンラッダ流剣術』の使い手らしい。
更に言うと剣術だけで無く体術や弓術もと非常に多芸である。
しかも王宮騎士団を辞めた理由が非常に気に入って即決でわがおおさわ騎士団の団長をお願いしたのであった。
俺も時間があれば、コベンスクさんとおてあわせをして閃光流vsグレンラッダ流の対決をしてみたいと思ってしまったのだった。
こうして旧敷地の跡地の旧邸宅部分を騎士団本部として、3棟あった宿舎をそのまま騎士団の宿舎として大野斧再利用したのであった。
騎士団全員にお揃いのオーガ製の皮鎧を至急し、大沢家の家紋入りの剣を支給したりと大忙しであったがそれもなんとか3ヵ月ぐらいで何とか全員分が揃ってホッとしたのであった。
これでなんとか一端の侯爵家の体面を保てる程度と言うから外か見る程貴族家は楽じゃない。これはオオサワ商会をべーすとした我が家だからこそ余裕?で出来る事で仏の法衣貴族家だとかなり厳しい筈である。
これで今まで冒険者ギルドに依頼して居た我が家の警備を完全に内製化できたのであった。
さて請け負っていた主要道路の舗装が全て完了し、イヨイヨ一般に土地を商業ギルドを通して販売開始すると、何故か我が家の周囲が一番人気で真っ先に決まって行くのであった。
まあそれもその筈で我が家の騎士団による警備のお陰で治安が良いと思われて居るのだろうと言う話であったが、そもそも周囲の治安維持は我が家の範疇ではないとキッパリ言いたいところだが、周囲の治安は良いに越したことはないので敢えて何も言及しない俺だった。
ジュンペイは順調に成長して閃光流の剣術も一端の物となって1分間位手を抜いた俺と打ち合える程になった現在、騎士団の訓練に混じって乱取りの模擬戦を行って揉まれて居る様である。
そしてそんなジュンペイに付き添う感じに俺も時々演習や訓練に混ぜて貰うのであった。
お陰で念願であったコベンスクさんの『グレンラッダ流剣術』とも剣を交わらせる事が出来て大体どの程度の実力かが判ってしまった。
双方がもし本気でやると、感覚的に俺の方が強いと思える物の、魔法や身体強化等を使わない酢の力であの速さは賞賛に値する動きであったと言って置こう。
こうして、日々着々と訓練してオオサワ騎士団の練度は徐々に上がって行くのであった・・・。
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