第551話 徹底反撃
開戦から4ヵ月になる頃、漸く敵陣営の兵士の増援が止まり、退却して行こうとして居る事が覗えた。
季節は肌寒い秋を通り越して冬に入ろうとして居る。
殿の部隊のみを残してソソクサと立ち去ろうとして居る敵の一行。
俺は敵陣営を通りこして白馬に乗って煌びやかな鎧を身に着けた如何にも指揮官と言った感じの一団を発見し、お父様の敵とばかりに、魔弾で馬を仕留め落馬させてから、ファイヤー・ストームで生きたまま焼いてやったのであった。
「ギャーーー」と言う悲鳴がこの時ばかりは心に心地良い。
「早く、モスコール王子の火を消せ!」と副官らしき男が叫んでいるが、知ったこっちゃ無い。
そして、副官がオロオロして居る間にそのモスコール王子は綺麗に焼け死んで事と尽きたのであった。
二度と我が国にちょっかいを出したく無くなう様に俺は徹底的にヤルつもりであった。
なんせ今回で58回目の大戦である。59回目を興す気を保たれたら堪った物じゃない。
俺はウィングスーツによる滑空で単身敵の帝都を目指したのであった。
道中では増援部隊を発見し行き掛けの駄賃とばかりにその増援部隊の殲滅を行って、そのまま悲惨な殺戮現場を残して退却してくる部隊達に見せつける事にしたのであった。
そして途中目にした都市を破壊&備蓄物資の強奪をしつつ帝都への道を聞き廻って何とか戦後23週間の移動で漸く敵の本拠地である帝都を眼下に収める事に成功したのであった。
「やっとここまで来たよ、お父様・・・。」と帝都上空で呟きつつ、ここに来て初めてどうやって目に物を見せてやるかを思案する俺だった。
そう、頭に血が昇って居た俺は先の事を全く考えずに独断専行してここまで単独でやって来たのである。
少なくとも皇帝の成敗と皇城の爆破ぐらいはしないと怒りが収まらないのだ。
この世界のお父様は非常に良い父親であり、貴族としても非常に温かみのある領民思いの良い人であった。それを無惨に殺されて黙ってられる程人間が出来ていないし、今世の家族に対す思い入れもあるので許す事が出来ないのであった。
俺はまずは皇城内の宝物庫や金庫、食料庫等を何時もの様に明後日廻って全て略奪したのであった。
そしてゴーダ帝国の皇帝とやらを探し出し皇帝の自室に防音結界を張った上で手足を黄金丸で切り取ってそのまま斬り口にポーションを掛けて二度とくっつかない様に止血してやったのだった。そして、防音の結界を溶いて叫ぶ達磨状になった皇帝に駆けつけた近衛騎士が驚く一面を隠密モードで透明になってこの目で騒ぎを楽しく拝見したのであった。
こうして蜂の巣をつついたように騒がしくなった皇城を俺は特大のミストバーンを使って爆破する事にしたのであった。
皇城の謁見の間からミストバーンの気化魔力の靄がドンドンと溢れて行き、だだっ広い皇城を包んで行く。
魔力はドンドンと減るが、魔力超回復スキルのお陰で使う傍から補充される。
皇城に居る者の中にはこの不審な靄に気付いて自主的に避難する者もゾクゾク出て来て居る。
十分に気化魔力の靄が行き渡った所で、俺は、皇城の外にゲートで退避して、ミストバーンを着火させたのであった。
チュッッドーーーンドッカーンと石で築かれた頑強な筈の1000年以上のれきしを誇る皇城が四方八方に吹き飛び爆散して行く。
皇城の破片は帝都中に悲惨して多くの二次被害による死傷者をだしたもようである。
そして、この皇城の爆破で、俺はまたしてもあまり嬉しく無いレベルアップを果たしたのであった。
そしてステータスは下記の様になったのだった。
*************************************************
名前:トージ・フォン・バルケッタ
レベル:15
HP:170/170
MP:1425/1425
力:250
知能:1076
器用:1076
俊敏:1076
運:20
スキル:魔法 鑑定EX 魔力感知 魔力操作 気配察知 剣術 投擲 魔力超回復 (偽装) 錬金 料理
気配察知
加護:(創造神ロキシーの加護)
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本来なら嬉しい筈のレベルアップもこう言う事でのレベルアップは虚しさを感じてしまう。
しかしこれで、コーダ帝国は帝国としては終わりであろう。
もしこの爆破から逃れた皇帝の血筋の生き残りが居たとしてもみすみす逃す気は無い。
こうして漸く俺の復習は幕を閉じたのであった。
■■■
俺はコーダ帝国を殲滅した後、一足先にバルケッタ家の屋敷に戻って、お母様や家族達にお父様が亡くなった事を告げたのであった。
俺が屋敷に戻って数日後、兄上が期間して、マジックバッグかに保管していお父様の遺体を家族が見守る中で火葬し埋葬したのであった。
こうして不幸中の幸いで跡取りの兄上は無事であった事から、バルケッタ家の当主は兄上に無事んび継がれ手続きを取るために王宮の方に手続きを取ったのであった。
悲しみに暮れる家族の中で俺と兄上は、お父様の敵は取ったと慰めたが、流石に帝国が復活出来ない程の被害を被った事は言わないでおいたのであった。
そして数日間バルケッタの実家で過ごした俺は俺は王都の拠点に戻り、きっと領地やお父上の事を心配して居るであろうチェリー嬢に一足先にご無事をてだみで伝えたのであった・・・。
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