第517話 何気無い日常

心配事が1つ減って心が軽くなった俺は、マークと一緒にマークダンジョンへと潜るのであった。


そして2時間程ダンジョンで遊んだ後魔力枯渇でグッタリとなったマークはお昼寝に。


そしてその間を利用して俺はマークのオヤツの為に久々にフルーツタルトやプリンやシュークリームなどを纏めて大量に作成してやっていた。


と言うのの何時もの事であるが何故か俺が厨房に入って居ると用も無い見物人が増える傾向にあるのだが何故だろう。その中にはチャッカリとケンイチも含まれて居たりするのだった。


そしていつの間にか完成品の数が減ると言う珍現象が起きてしまうのであった。


なので一応、女神フェザー様に献上する分も在るので何時も目標個数の3倍以上の個数を製作する様にして居るのであった。




完成した作品を持って教会へと参ってフェザー様に献上すると、祈りを捧げる前に神界へと導かれてしまったのだった。


「久しいの。今はトージではなくてマルクじゃったな? もっと頻繁に献上しに来て良いのじゃぞ! 文明はお主のお陰で発展して居るが、献上の頻度が少ないのだ少し気になるのぅ~。妾にもっと頻繁に貢ぎ物をして置くとその内に大事の際の情報等を知らせたりとか良い事があるやも知れぬぞ?」とお小言とも脅しとも取れるお言葉を頂いてしまう俺であった。


そしてもっと頻度を上げて献上しに来る事を厳重に約束させられてから下界に戻されるのであった。


どうやら神界は意外に暇らしい・・・。気が紛れる物スィーツがもっと頻繁に必要と言う事らしい。



余り甘い物ばかり取り過ぎると、名前の様に羽毛の様な軽さがなくなっても知らないぞ!と不敬な事を思う俺であった。




とは言うものの、それ程頻繁にスィーツばかり作ってもられないので、適度な頻度に落として献上しに行くのであった。




問題が無くなったからか、そのそもそもの実力からかは不明だが、王都の方からケンジ達のパーティーの活躍の噂が耳に届く様になって来た。


一応、パーティーメンバー全員ばBランクになった事で正真正銘のBランクパーティーとなり、Aランク入りも時間の問題とか何とか・・・。


親として、元気な息子の活躍の噂を聞く事は何よりの吉報である。



しかし、一度は独り立ちで出て行ったとは言えもっと頻繁に顔を出しても罰はあたらないのに・・・と思ってしまうのであった。



イカン、これではまるで俺の方が子離れ出来て無い様である・・・。と反省する俺であった。





■■■


1年の月日が流れた頃、漸くAランクとなったケンジが屋敷実家に顔を出したのだった。


その時驚いた事に結婚したらしく、サリューと言う名の綺麗な奥さんを連れて来ていた事である。


ここの所ハトーリさんの見守りは外していたので思わず声を上げて驚いてしまい、慌てて、お祝いの言葉を告げたのであった。


サリューさんはBランクの冒険者で一般女性庶民である。なので本人が萎縮するだろうと言う事で結婚前に合わせる事をしなかったらしい。



オオサワ家はこの飛び込んで来た慶事に沸きに沸き歓迎会直ぐにを開く事にしたのであった。


やはり、庶民のサリューさんは家族だけの庶民のいない席での歓迎会に萎縮しそうだったので、家の子供等孤児院出身の子等やメイドなどのスタッフも全員巻き込んでの大宴会にしてやって、庶民だらけの歓迎会にしてやったのだった。



これだけの規模にした事で多少呆れられた様ではある物のこれは功を奏して変な緊張も解れた様で自然な微笑みが漏れてるのをみてホッと一安心したのであった。



歓迎会の終わった後にサリューさんから、義父様この度は私達の為に過分な会を開いて頂いてありがとうございました。」と正式にお礼を言われて、

照れながら、「もう家族になったのだから遠慮は要らないよ。大袈裟にしちゃったけど、皆が楽しんでたので良かったよ。何か在ったら何時でも俺達の所に言って来なさい。」と返しておいたのだった。



こうして新しい家族も増えたオオサワ家は暫くの間帰省していたケンジ夫婦のお陰で賑やかになったのだった。


しかし折角新しい家族が増えたと思っていたのに、2週間程で、もうパーティーハウスの方に戻ると言い出すケンジ夫婦に寂しい気持ちを隠せない俺であった。


そして結局引き留める事も出来ずに、ケンジ達は笑顔で帰って行くのであった。

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