第506話 連鎖 その5
次なるダンジョンは、オースチン公爵領のオースチンダンジョンで、現在領軍のみで抑えて居るところらしい。
抑えられているのなら援軍要るの?とも思わないでも無いのだが、取り敢えず政治的な絡みもありそうなので大人しく仰せのままに魔法部隊を引き連れてオースチン公爵領へと向かうのであった。
到着したオースチンダンジョンは何とか抑えはして居る物の明らかに旗色が悪くギリギリ耐えて居るといった状況であった。
そこで俺達は挨拶もソコソコに無断で介入を始めて勝手にバリケードを築き、魔物流れをコントロルして間引き加勢を開始したのであった。
そして介入から10分もすると、魔物流れはなだらかに制御されて漸く一息付ける状態となって、俺はバリケードの向こう側に味方がいないことを確かめてから極光による一掃をかいししたのであった。
そうすると領軍の方からウォーと言う安堵とも取れる歓声が沸き起こりその後に拍手が鳴り響くのであった。
直ぐにオースチン公爵と立ちながら挨拶と軍議を済ませ俺は引き続き毎分1発の極光をぶっ放し続けるのであった。
流石は直ぐにオースチン公爵の領軍だけあって俺がださなくても回復ポーションは潤沢にある様で今の間に傷を負った者達の回復に詰めて居るのであった。
ここ直ぐにオースチン公爵領が領軍だけでかなりの時間持ち堪えた理由は、そもそも国軍の5割をここ直ぐにオースチン公爵領の領軍が兼任しているからである。
つまり、一応嘘でもアインツブルク王国内で有数の戦力の1つであった為である。
尤もそんな戦力でも魔物による多勢に無勢は分が悪かったと言うわけだ。
騎士の場合範囲攻撃力に欠けるのでどんな小物の魔物でも1対1で対応尾する為手数が減ってしまい押し込まれてしまうのだ。
そんな訳で『範囲攻撃可能な』俺達の登場で一気に形勢逆転したと言う訳である。
そうこうして居ると、宰相閣下からの定期報告で、王宮魔法師団が対応していた現場が収束して次の現場に向かうとの報告であった。
だが、次の現場ば最寄りの固定式ゲートから遠いらしく俺の所にSOSが飛んで来たと言う事だった。
それもその筈、家の魔法部隊の子らにはウィングスーツによる滑空や重力制御魔法も教えて居るが、王宮魔法師団にはそこまでの情報開示をして居ないのだ。
俺はバックアップ要員として屋敷に残して来たケンイチに連絡して、次の子爵領の現場まで行ってゲートで王宮魔法師団を迎えに行く様にと手短に命じたのであった。
ケンイチは最寄りの固定式ゲートの在る辺境伯領までゲートで移動して俺の言った様にウィングスーツによる滑空で目標のシュナイダー子爵領を目指したのであった。
時刻は午後3時を廻って徐々に日が傾き始めて居る頃である。急がなければ街道を見過ごして道に迷ってしまうだろう。
話によると、寄親である辺境伯が援軍を出して居る筈であるが、それでも急がねばならない。
結局ケンイチは夕暮れまでに到着することが出来ずに盛大に焚いて貰った篝火を目標に夜間飛行をつ続け、夜の10時30分に現地であるシュナイダーダンジョンに到着し、王宮魔法師団を送り届けたのであった。
こんな事があるのなら、王宮魔法師団にも特訓して、ウィングスーツによる滑空と重力制御魔法を教えて置けば良かったと思った出来事であった。
結局、『帰りの足』でもあるケンイチは途中で戻る訳にもいかず、そのまま王宮魔法師団と一緒に殲滅の手伝いをする羽目になったのだった。
この後、ケンイチの華麗なる魔法の腕前に王宮魔法師団長からの熱いオファーが来るのだがそれはまた別のお話である。
■■■
時と場所は遡ってオースチンダンジョンの現場である。
2日前から続いているスタンピードの終わりの兆候は無く無情にも3日目の夜につ乳したのだが、俺達の魔法部隊と言う頼もしい援軍のお陰か、現場の兵士や騎士から到着時程の悲壮感は漂ってない。
結局何時ものローテーションで休息を取らせて、俺が割と無茶をして、朝の5時まで飯を食いながら片手間に殲滅を続け、起きて来た魔法部隊に交代して、3時間程の休息にはいるので在った。
目が覚めたら昼時で、昼飯を貰って定位置に陣取って極光を放ち魔法部隊に休息を取らせるのであった。
その後もオースチンダンジョンの現場は魔物の奔走が続き漸くボス格のリッチロードを発見したのはスタンピードが始まって空6日間が過ぎた頃であった。
鑑定EXで鑑定して見ると下記の様であった。
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【リッチロード】:オースチンダンジョンの60階層のボス今回のスタンピードの切っ掛けである。
これを狩る事でスタンピードは収束する。
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此奴か!と言う事で余り効果の無い極光ではなく、浄化の魔弾を乱れ撃ちこのリッチロードを滅したのであった。
ウォーーと言う歓声に包まれて残敵を一掃してここオースチンダンジョンのスタンピードは収束したのであった。
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