第474話 プレゼン
スキップ試験に合格して見事『サボリ放題』のお墨付きを得た俺は、連日ダンジョンに潜って食材になるオークやミノタウロスそして経験値の美味しいオーガを狩りまくった。
特に第26~27階層のオーガは皮鎧等の防具の素材として優秀で、非常に良い値で買い取って貰えるのでありがたい。
そんな連日の狩りまくりで念願通りにレベルアップを果たしたのであった。
因みに今の俺のステータスは下記の通りである。
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名前:マルク・フォン・ドルビー
レベル:8
HP:120/120
MP:6256/6256
ギフト:異常耐性 物理耐性 魔法耐性 頑強 魔法 鑑定EX 魔力感知 魔力操作 剣術 投擲 魔力超回復 偽装 錬金 料理
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そんなレベルアップに気を良くした俺は、手応え的にも素材的にも美味しいオーガの皮を使った新作のマジックバッグを作ろうと思い、女の子向きの小洒落たデザインのウエストポーチ型マジックバッグやショルダーバッグ型のマジックバッグを作成するのであった。
まあそんなにデザイン等に自信のある俺ではないので、専ら子供等の女子チームの意見を仰いで可愛いデザインと使い勝手の良い型にしたのであった。
これを機会に通常型もデザインを一新して、オーガ皮で製作する様にしたのであった。
そして製作したスペシャルバージョンのマジックバッグをの2倍の価格で商業ギルドに卸した後、2週間後のホームルームの時、アルテーラ王女がその小洒落たマジックバッグを嬉し気に腰に付けて居たのを見て思わず心の中でガッツポーズをかめる俺であった。
久々に会うクラスメートから毎日何をしているのかを問われ、素直に遠く離れていて通えるはずの無いたドルビー東ダンジョンに通ってるとは言えずに、冒険者として魔物狩りでレベル上げを熟して居ると答えたのであった。
秘密が多い為にウッカリ迂闊な事を口走らない様にしないとボロが出てしまうので要注意なのである。
今では冒険者ランクもDランクからCランクにまで上がっており、Bランクもソロソロ見えて来ていたりすえるのであった。
庶民組の3人ケラー、ロック、ジェイドから冒険者ランクを問われCランクと答えると大変驚かれて尊敬の眼差しで見られたのであった。
ちなみに王都にもダンジョンは在って、ここはドルビー東ダンジョンよりも攻略が進んで居り、かなりの情報が冒険者ギルドで公開されている。
庶民組の3人ケラー、ロック、ジェイドはこのダンジョンに3人でパーティーを組んでレベル上げと生活費等を稼ぐ為に王都ダンジョンに潜っているらしい。
話しをクラスメートに聞いてみると、独自でレベル上げに勤しんで居るのはこの庶民組の3人だけで、他は領地に居る際に最低限だけレベルを上げただけらしい。
切磋琢磨をしている、庶民組3人のは亡しを聞いて思わず手を差し伸べたくなる俺であった。
なので3人をコッソリと校舎裏に呼び出して内緒で、ウエストポーチ型のマジックバッグを『貸して』やって中に俺の作った回復ポーションを入れて渡してやったのであった。
彼らは、この後、このマジックバッグのお陰でより深く潜れる様になって、稼ぎも増えて生活も安定して行く。
そして数ヶ月後この時渡したマジックバッグの中に入っていた回復ポーションのお陰で九死に一生を得るのであるがそれはまた別の話である。
折角時間も出来た事なので、俺は、固定式ゲート網の建設を国にプロモーションしてみる事にした。
と言っても一介の商会が
既に前世で成功したビジネスモデルなので、採算が取れるラインも見えている。
これ程楽な事は無い。
取り敢えず、一対の固定式ゲートは設置費込みで価格
特に国境付近や遠方の砦等必要な箇所に設置すれば国防に必要な軍事費用も抑えられる様になる。
こうして、商業ギルドを巻き込んだ俺のプレゼンは1ヵ月で見事に王宮にまで届き、13歳の少年である俺が王宮に招かれたのであった。
始めて入る王宮の一角に一応、ドルビー伯爵家の次男坊であるマルク・フォン・ドルビーとして入り込み、片膝を着いて頭を垂れる。
国王陛下と宰相閣下それに、の横には見知ったクラスメートのアルテーラ王女までもが驚いた顔で立って居た。
「其方が『オオサワ商会』の会長をしておるマルクか、まさかドルビー伯爵家の次男とは思わなんだぞ。」と言う国王陛下。
「はい、本日はお時間を頂き誠にありがとうございます。」と挨拶をしてから、ゲート網が齎す効果が如何に経済的に素晴らしく更に辺境の砦や国境の警備に役立つのかを説軽視、税収が上がる事見込みの数字までも例に取って実際に説明したのであった。
何、前世での経験を言葉にしただけなので然程変化は無いだろう。
そして、試しに固定式ゲートで、ドルビー家の庭の片隅に移動させて見たら驚く国王陛下と宰相閣下。
「こ、これは素晴らしいのぉ。まさかお伽噺に出て来るレベルの一大事じゃぞ。」とはしゃぐ国王陛下。
こうして、実家の父親には黙ったままコッソリ一刻の国王陛下を実家の敷地に連れて来てそのまま王宮に戻ったのであった。
地方の一貴族としては国王陛下が屋敷に来る誉れを味わう事等まず無い事なのだが、その喜びすら味合わせなかったのが俺の密かなドキュン返しであろう。
こうして、固定式ゲート網の建設の話は波に乗って前世同様に主要都市と、国防上の重要拠点に設置する事となって、各地の主要都市の領主に対して王宮から王命の書簡が発送されたのであった。
更にこの設置工事を行うに際して、俺に対して『王宮特別工事責任者』のメダルが身分証として授与されたのであった。
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