第473話 スキップ試験

イヨイヨスキップ試験当日となって、1人試験会場の教室に入り深呼吸をして試験のは時丸のを待つ俺。


まずは算数の試験からである。ガラッと教室の扉が開き、悪い笑みを携えた校長が試験用紙を持って来た。

「よし、今からお望み通り算数のスキップ試験を執り行う。これを八十点以上正解すれば算数のスキップは認めよう。」と「解ける物なら解いてみよ!」と言わんばかりの校長である。

解答用紙が配られて、

「60分だ開始!」と号令が掛かった。


問題を確認して見ると、百問まである小学生レベルの算数の問題がビッシリであった。


これなら問題が多くとも問題が無い。

おれは凄い勢いで解き始めて解答用紙に答えを書き込んで行く。そのスピードに教団の上から監視して居る校長も驚いているのが判る。

掛け算も引き算も割り算も含め即時に暗算して書き込んでいるのだから、下手な教師よりも早い自信はある。

結局、時間は余って見直しを1通りする程の勢いで試験をパーフェクトに熟したのであった。


「次の時間は国家学国史と周辺国家の常識の試験だ。」と顔色の悪い校長が休憩時間を終えて戻って来た。

きっと俺を落としてやろうと意気揚々としてたのに、算数が満点だったので毒気を抜かれたのだろう。


さてこの教科だが、おれも既に幼少の頃~何度も参考書を読んで知っては居るが、それだけでなく、最悪でも鑑定EXと言うチートギフトを使えば答えが分かるので、まず間違う事が無い。


要注意なのは、鑑定EXから得た情報の場合この学校で使って居る教科書よりも『正確過ぎる』事だろうか。なので、これも独自の力で解いた方が安全だろうと思って居るのである。


今度の国家学国史と周辺国家の常識の試験も問題数がやたら多く間違い易い様に工夫された試験問題となっていた。


これもサクっとどくりょくだけで、正解を埋めてキッチリ仕上げた俺は見返までして余裕の時間で終わらせたのであった。


これで、必要な座学の試験は終わりである。


後は、魔法と剣術の実技試験を行うらしい。


魔法訓練場に移動をして、10個の的を前に全てを破壊しろと言う校長「出来る物ならやってみろ」と言わんばかりである。


これは何か在ると踏んで的を鑑定して見ると

更に『ラージ・フロッグ』の居場所を鑑定してみると、

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【ミスリル合金製の的】:耐魔法性能を上げる為にミスリルを20%混ぜた合金製の的。

校長の私財で作られた物。

但し、耐火性能に劣る為、極光による一極集中で熔解する。



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とあった。


相当に自信があるのだろう。校長からは今度こそはと言う意気込みが感じられる。


俺は、「かなりの出力の魔法に成増が、的の後ろが壊れても責任取りませんよ!?」と一言断りを入れて、

「大丈夫じゃ。責任を問うたりせぬわ。壊せる物ならヤッってみろ!」と自信満々に言う校長。


「言質は取りましたからね。では行きます。」と言って、太めの極光を10本展開して、一気に魔力出力を上げて、ほんの5秒程度で的を熔解させたのだった。


ご自慢の的が熔解してしまったた事で「あああっ」と悲痛な声を上げる校長が膝から崩れ落ちる。


「」しか極光のレーザーは的の後ろの防護壁おもとかして崩していたのであった。


幸い休日と言う事もあって、生徒は居らず人的被害は無かったのが幸いであった。



そして最後に剣術の実技試験となった。

今度もヤケに自信在り気に学校で見た事も無い試験官を従えてやって来る校長。


一応鑑定EXで人物を確認してみたら、

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【フォレス・フォン・シュナイザー】:アインツブルク王国騎士団長。

王立魔法騎士学校の卒業生で校長が頼み込んで今回の試験官をやって貰った。

レベル10でかなりのやり手ではあるが、身体強化が不得手で甘い。


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と何とこの国の騎士団長であった。まったくこの校長は本当に大人げない・・・。


余りの非常識振りにイラッとして、ある程度で流すつもりであったのだが、真剣に実力を出し切ってやる事にしたのであった。



「これで、この試験に勝てたら、スキップさせてやるからな。用意は良いか? では開始。」と嬉し気に掛け声を掛けて校長の声と同時に、魔装と身体強化を前回で掛けて、騎士団中央の懐にダッシュを掛けたのであった、

俺のめにも泊まらぬダッシュに慌ててバックステップで避けて自分の手にした剣を割り込ませる騎士団長の剣を、横薙ぎに振り払って、捌け飛ばした。

そして、次の瞬間には、首筋におれの剣を当てて、「参った。」と言う言葉を引き出したのであった。


一応嘘でもこの国一番の強者を倒した俺は「よっしゃーー!!」とガッツポーズを校長の方に見せびらかす様にしてみせた。


校長はと言うと、口をポカンと空けて、予定が全て狂った事で「ウググ」と唸っている。


「これで約束通り、1学年の単位はとれましたよね!?」と念を押す様に校長に言うと、「ああ良かろう・・・。好きにして良い。」と言うお墨付きを頂いたのであった。


こうしてじゆうを得た俺は週に1回のホームルームに出席はするものの、保管お時間は家業や冒険者としてダンジョンに潜っているのであった。


因みにこの後、このスキップ制度はより優れた人材が時間を無駄にせずにより高みに登る様にと固定化されたのであった。尤も、校長の自費で作られた特別製の的を壊せる人物は早々現れないのであった。



更に完膚無きまでに負けてしまった騎士団長の引退騒動があったのだがそれは別の話である。

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