第451話 ランクの持つ意味

熱いバハムートとの激闘の翌々日またモーリーダンジョンに向かい第91階層へと降り立った。



先日のバハムートとの戦いが幻だったかの様に温い魔物ばかりで張り合いが無い。そんなぬるま湯の様な戦闘が続いて行き気が付けば2ヵ月足らずで第99階層まで快進撃して居たのだった。



次はイヨイヨ100階層のボス部屋である。岩の扉を開けてボス部屋に入るとそこは巨大な海のエリアで俺は海辺の砂浜に立っていた。


どうやらボスは海の魔物らしい。

身構えて居ると海の中で巨大な魔方陣が青く光ってそのボスが姿を現したのだった。鑑定EX先生の話によるとリバイアサンと言う海竜らしいい。


こう言う奴は長引かすと良く無いので先手必勝で、海面に姿を現した瞬間に空間斬で首を狙ったのだが、間一髪で避けられてしまい、逆に高圧縮のジェットウォーター・ブレスを浴びてしまって吹っ飛ぶのであった。


幸い魔装を貫通はしなかったもののしこたま岩の壁に叩き付けられてダメージを食らったがヒールを掛けて直ぐに回避行動を取り始め砂浜で足を取られる物の次弾以降は全て回避をしている。





そして回避しつつ作戦を考えた俺は、フラッシュ・バーンによる目眩ましをすることにして、直ぐに目を閉じて発動したのであった。


バシュっと一瞬の間に目映い光が炸裂し、目をやられたリバイアサンがギョォーと苦しげなこえを上げて身悶えて居る。


おれは浮遊を使って、目の見えないリバイアサンの懐に飛び込んで今度こそ避けられない位置から空間斬で首を刎ねたのであった。


残念ながら今回のボス討伐ではレベルはアップしなかった。


まあ先日2レベル上がったばかりなので致し方無いと諦めて、リバイアサンの巨体と出て来た宝箱の中身を回収するのであった。



その後ポータルに登録してからモーリーの冒険者ギルドに前回のバハムートの方から提出しに行って大騒ぎとなるのであった。

2体のバハムートであるが、本体の方が分体よりも身が詰まっていて高値になったのは言うまでも無い。


このバハムートの経済効果で、モーリー拍車はニンマリと微笑んで俺にお礼を言って来たのであった。


そして熱りが冷めぬ頃に続けてリバイアサンを退出したので、モーリーの街はダンジョン素材で更に名を馳せる事になったのであった。




領主の仕事と講師の仕事が立て込んで1週間程間を空けてモーリーダンジョンに潜る俺、101階層に降りた俺が目にしたのはマッシモにつづき2個目のダンジョンコアであった。


つまり、先のリバイアサンが事実上ダンジョンボスと言う事になるのだろう。


何かまだまだ続きがあると思って居ただけに狐につままれた様な気分であるが、ダンジョンの最下層に辿り着いた事を素直に喜ぶのであった。



こうして、モーリーダンジョンのダンジョンアタックを終えて、改めて全てのレポートを纏めて冒険者ギルドに提出するのであった。


ダンジョン2を制覇した俺を讃えて冒険者ギルド本部は史上初のSSSランクを創設してお手に授与する事にしたらしい。


まあ別にSSランクのままでも構わないのだがどうしてもと言う事だったのでありがたく受ける事にしたのであった。


それ以降、王立学園での講義の時間に生徒から、リバイアサンの討伐時の話をせがまれる事が多くなって、しょうがないので9時間に渡る激戦を掻い摘まんで説明するのであった。



それから2ヵ月位は特に継ぎのダンジョンを決める事無く日々の鍛錬ぐらいに収めていたが、そろそろ、次のダンジョンを決める時が来たしょうである。



前回スタンピードを起こしたエレノートンダンジョンは既に王宮魔法師団の1人が潜っているので狩れに任せるとして、俺は何処に潜るべきかを王宮魔法師団に相談して決める事にしたのであった。



王宮魔法師団長曰くジョザップ子爵領にあるジョザップ・ダンジョンだ空いているとやや申し訳無さそうな顔で告げて来た。



ジョザップ・・・どうやら不人気らしく、場所的に、ジョザップ子爵領への直通のゲートが無い為、初回の交通が不便と言う理由でポツン状態らしい。


まあ王宮魔法師団が忙しいのは理解出来るので、俺が受け持つ事にしたのであった。


翌日から俺はジョザップ子爵領に近い伯爵領まで固定式ゲート網で移動して、そこから久々にウィングスーツによる滑空で空の旅をするのであった。

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