第443話 発展する国境の街 クロディア

俺がクロディアを治める様になって半年が過ぎる頃にはスラム街は無くなり皆が職に有り付ける様になって治安も以前に比べ良くなった。



孤児達はちゃんと保護されてちゃんとした屋根の下で寝起きして3食をちゃんと取って身なりも一応ちゃんとした物を身に付けている。


そして、マーコスの孤児院の様に読み書き計算も教える様になっていた。


定期的に視察をして居るが最初に見た様な悲壮感は無く、孤児院では子供等の笑顔で溢れる様になったのであった。


更に領内の村々をゲート網で繋げたり、マジックバッグによる特産品の果物の王都等への出荷も始まり人々の収入も増えて行きそれに伴い税収も増えて好循環に入って行った。


クロディア内の補修工事を進めたり俺と子供等はしゃかりきになって動き廻ったものだった。


と、ここまでが苦難の多かった俺の半年の成果である。


新しく作った開拓村への補助や救援物資の支給も行っており、来期には取り敢えず最初の穀物の収穫が見込めそうである。



さて話は変わって隣国であるローデシア王国だが、基本温厚な国で、我が国たいしてが良いを持って居らず、前回の反乱時は金で雇われた傭兵が暗躍しただけと言う調査結果となっている。


本件に関して、ローデシア王国から、起こった事態に対する無関係な事をウッたる書簡が大使を通じて王宮に届いていた。



クロディアにもローデシア王国人が何人も入って来て居着いているが騒ぐ事無く我が国の法に従って真面目に生きて居る。




傭兵は別として通常のローデシア王国人は普通に真面目で大人しいのかも知れない。



そんな訳でいまのところ我がクロディアでは平穏無事に過ごせているのである。



とは言え、我が家の情報収集機関のの法では万が一に備えて、一応監視をしている様であるが今の所問題は無いとの報告を受けている。


国王陛下から預かっている領地に反乱が起きては一大事だからな。



こうして飛び地の領地を上手く運営して前領地からの税収が王国一に輝き国王陛下にお褒めの言葉を頂いたのだが、家の場合はオオサワ商会在っての話だし、更にはダンジョンもあるいし、でアドバンテージだらけなので他が真似をしたくとも出来ないだろう。とやや申し訳無く思う俺だった。



なだらかに3年の月日が流れマリコちゃんも10歳となって開花の儀を行った。


スタートダッシュが効いていた様で大喜びするマリコちゃんがとても可愛かった。


末っ子のマリコちゃんも開花の儀を終えたので、俺の役目も後少しである。


最近ではマコちゃんへの縁談話も多く断るのも大変な位である。本人に任せて居るので当の本人は気楽な物であるが、断る親の方はてんやわんやである。


別に結婚を焦る必要は無いが誰か婚約者なと決めてくれれば断るのも楽になるのにと思う今日この頃であった。



我が領の中で一番大きな領地であるクロディア。


ここ最近は人気も高く、出産率も移住率も高くなって、人口が非常に増えている。


そこでまたもや城壁の拡張工事をすると言う話が持ち上がって我が家のメンバー全員に招集を掛けて拡張工事を一致団結して行う事になったのだった。


久々の土木工事である。


何時もの様に俺が主動で指針となる城壁をマーキングする様に描いて作り、それを本来の大きさ堅さに皆が築いて行く感じである。


尤もそもそもが大きかったクロディアなので拡張するのも大変で、拡張工事は1年掛かりの大工事となったのだった。


そして1年がかりで城壁が完成すると、外苑地区の道路工事に更に1年を有して非常に大変であった。


工事が終わった頃には俺も40歳のオッサンである。しかしこうして立派な都市を次世代に引き継いで貰えるのが誇らしかった。



そして工事だ終わった後暫くするとマコちゃんも結婚相手を決めてしまい嫁いで行ってしまった・・・。


結婚の儀の際には思わず大号泣してしまったのだった。



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